なぜ勉強したくないのか?あなたに合った効果的な学習スタイルとは?

 勉強が嫌いな子どもには、それぞれに理由があります。その理由を見つけ出して、解決することで、子どもが勉強に興味を持つことも可能です。

 この記事では、勉強を嫌う理由や、勉強を楽しむための方法について説明していきます。

勉強を嫌う理由と嫌う子どもの傾向

 勉強を嫌う理由は人それぞれです。しかし、その理由には共通する点があることもよくあります。ここでは、勉強を嫌う理由と嫌っている子どもの傾向をお伝えします。

「後でやる」が癖になっている

 学校の宿題が終わったかどうか気になる親は多いでしょう。家で自由に過ごす子どもに対して「宿題は終わったの?」と尋ねるのも当然です。その時、子どもが「後でやる」と答えたり、それが癖になっている場合は要注意です。

 学校で出された宿題は、いつかはやらなければなりません。しかし、勉強を嫌う子どもは、嫌なことは先延ばしにしてしまいます。これは、普段の宿題だけでなく、夏休みや冬休みの宿題でも同じです。

勉強する時間が長すぎる

 子どもの集中力は成長とともに育まれるため、長時間の勉強は必ずしも効果的とは言えません。例えば、机に座っている時間が長くても、勉強した内容が頭に入っているとは限らないからです。

「勉強時間が長い=勉強好き」ではなく、「勉強時間が短い=勉強嫌い」でもないということを理解しましょう。

生活習慣が定まっていない

 勉強を嫌う子どもの場合、生活習慣がしっかり定まっていないことが多くあります。例えば、朝起きる時間になってもなかなか起きられなかったり、つい二度寝してしまったりなどは危険信号です。

 大人であれば、休日にはゆっくり寝てリラックスするのも一つの方法です。しかし、子どもの時から日常的にこういう習慣があるのは望ましくありません。

「時間が無い」が口癖

 もし「時間が無い」を口癖にする場合、習い事などで忙しすぎるか、見直す必要があります。子どもの可能性を広げるために、習い事を増やす人もいますが、通うだけで精一杯の場合も少なくありません。その結果、試験前に一気に勉強する子どもも出てきます。

メモをとるクセが無い

 学校の授業では、黒板に書かれた内容をノートに写す作業が必要です。また、授業で聞いた大事な箇所はメモにとることが求められます。聞いただけでは忘れやすい内容でも、メモすることで確実なものになります。また、話を理解するのにも役立ちます。

 ノートは読みやすく書くことが大切ですが、美しさを優先するのは良くないと思いましょう。

学校のプリントを整理できない

 学校からは、いろいろなプリントが配られます。プリントの整理は自宅学習の参考資料にもなるため、自分できちんと整理することが大切です。しかし、勉強を嫌う子はプリントがどこかに行ってしまうことも多くあります。

勉強の環境が整っていない

 家族構成や住宅事情などにより、勉強の環境が整っていない場合もあります。勉強しやすい環境づくりには、親のサポートが必要なのは言うまでもありません。いろいろな事情はあるとは思いますが、子どもが勉強を嫌わないためにも、できる範囲内でサポートをするようにしましょう。

勉強に興味を持つ子どもの傾向

 勉強に興味を持つ子どもは、いくつかの共通点を持っています。ここで、勉強に興味を持つ子どもの傾向について見ていきましょう。

自分で勉強する姿勢がある

 勉強に興味を持つ子どもは、自ら進んで勉強するようになります。親に言われるのではなく自分で学ぶことで、宿題をすぐに終わらせます。さらに、勉強する範囲が広く、学んだことが頭に入りやすくなります。わからないことは自分で調べるなど、勉強に対する積極的な態度があることも重要な傾向です。

学習習慣ができている

 勉強に興味を持つ子は、普段から勉強する習慣ができていることが特徴としてあげられます。少しの時間でも勉強することが習慣になっているため、その効果から勉強に興味を持つようになる場合もあります。

 学校から出された宿題だけでなく、自分で復習や予習をする点にも注意です。学んだ内容に何度も触れることでしっかり理解できるだけでなく、勉強へのやる気アップにもなります。

親と一緒に学習する時間が確保されている

 子どもが小さいうちは、親と一緒に学習することが大事です。親子で同じ課題に取り組むことで、子どもの困りごとを防ぐこともできます。仕事の都合などで十分な時間がとれなくても、できるだけ子どもと接する時間を作るようにしましょう。

基礎学力の獲得に励んでいる

 勉強に興味を持つかどうかには、基礎学力の有無が影響してきます。小学校低学年で身につける、足し算や引き算、掛け算の九九などは、しっかり覚える必要があります。また、どの教科の勉強でも「読解力」が必要です。色々な本を読んで、子どもの感想を聞く機会を作っている保護者もいます。

親からほめられる機会が多い

 人はほめられることで喜びを感じます。また、自分が認められているため、自分を肯定することにもなります。勉強に興味を持つ子どもは、親からほめられる機会が多いという話もよく聞きます。小さなことでも、親からほめられることで自分に自信を持てるようになるのでしょう。

勉強が嫌いになってしまう理由は?

 子どもを勉強好きにするためには、勉強が嫌いになる理由を知ることが大切です。ここで、子どもが勉強嫌いになってしまう理由について説明していきます。

「理解できない」から嫌いになった

 まず、考えられるのは勉強の内容が「理解できない」ケースです。何かのきっかけで学ぶ内容が理解できなくなってしまい、そのまま勉強嫌いになる子どもも多くいます。例えば、病気で学校を休むと、その間は授業に出ることができないため、学ぶ機会が失われてしまいます。

 人間は「理解できないもの」や「不安なもの」を無意識に避けようとする傾向があります。そのため、理解できない授業に苦しみを感じることも当然です。それが原因で、日々の勉強から離れることもありえる話です。

 学年が上がるにつれて、授業の内容も難しくなっていきます。理解できない授業、ついていけない授業を続ける辛い状況を想像してみましょう。自ずと勉強に対する嫌悪感が芽生えてしまうでしょう。

「強制される」から嫌気がさした

「宿題を早くやりなさい」と言われてはいませんか。子どもが勉強に取りかかろうとする時に、そんな声を聞くと、やる気がなくなってしまいます。また、無理やりやらされることで、心に反発感が湧くことを覚えておきましょう。

 勉強をしない子どもに勉強を促したい気持ちは理解できます。しかし、命令的な口調での声かけや、「お菓子禁止」などの罰を与えることは、かえって逆効果になります。特に、反抗期の子ども(小学校高学年から中学生)に対する接し方は慎重になる必要があります。

「比較される」から嫌になった

 子どもが勉強嫌いになる要因として、他人と比較されることも忘れてはいけません。友達と比べるのは言うまでもなく、兄弟姉妹との比べ合いも避けることが大事です。他人と比べられた結果、思わず子どもの心に深い傷をつけてしまうことがあります。

 子ども自身が劣等感を抱き、自己肯定感を下げることにもつながり、子どもには大きなストレスがかかります。ストレスの原因を遠ざけたいのは、大人も子どもも同じです。その結果、勉強そのものが嫌いになってしまうこともあります。

勉強が好きになる方法

 子どもが勉強に興味を持たない場合、その背景や理由に目を向けることが大切です。ここでは、勉強嫌いになってしまった子どもに対して、勉強へのモチベーションを取り戻す方法を紹介します。そのためには、親だけでなく、家族の協力が必要になります。

親が勉強に関心を持つ

 子どもの成績や勉強机で勉強している姿に関心を持つ親は多いでしょう。しかし、子ども任せでは勉強好きには育ちません。子どもを勉強好きにするためには、適切な環境作りが大切です。それは物的な環境だけではなく、親自身が子どもの学習内容に関心を持ち、積極的に関わっていくことが重要です。

 勉強で「つまずき」には早めに気付くことが大切です。例えば、普段のノートをチェックすることで、子どもの苦手な点や分かっていない点などの気付くことができます。その上で、親自身の生活様式を見直してみましょう。

 子どもは親が思っているよりも親の姿を見ています。親がスマホばかり見ていると、子どもにもそのような習慣が出来てしまいます。そうならないためにも、親が本を読んでいる姿を子どもに見せることが重要です。

 親が読書に没頭している姿を通じて、子どもが読書に興味を持つようになります。特に、小学校低学年のうちは、親子で読書をする習慣づけが大事なポイントになります。

身近なことで学びの興味を引き出す

 学校のテストや成績表が思わしくないと、勉強に対するやる気がなくなってしまうこともあります。それを防ぐためには、勉強に興味を引き出すことが大切なポイントです。自分の身の回りのことから学びの興味を持てるようにしましょう。 

 例えば、歴史を題材にしたアニメやテレビの天気コーナーなど、身近なものが勉強に役立つことはたくさんあります。また、花や野菜を育てることで理科の学習にもなります。

 子どもは身の回りのものに興味や関心を持っています。その中で、子どもが疑問に思うこともあるでしょう。そのときこそ、勉強するチャンスです。子どもが出すサインを見逃さず、一緒に調べて学ぶことで、勉強に興味を引き出すようにしましょう。

ほめて自信を持たせる

 子どもを勉強好きにするためには、ほめて自信を持たせることも必要です。例えば、テストの点が悪いと、子供を叱ってしまいそうですが、良かったところを見つけることも大事です。

 また、ほめることは必要ですが、ほめ方には気をつけましょう。「できる子だ」と期待をかけてしまうとプレッシャーになってしまい、効果がなくなりますし、大袈裟なほめ方をすると本当に思っていないことだとバレてしまいます。

 子どもをほめるときは、結果だけでなく、過程をほめるようにしましょう。宿題を後回しにする子どもが、自分からやろうとしたときはほめてあげましょう。英単語などの暗記は毎日の繰り返しが必要ですが、それができたときもほめてあげましょう。

 このように、子どもをほめるときは、子どもがやった内容について具体的にほめることが大切です。

勉強好きになるようサポートしよう

「家庭」は、子どもが最初に出会う場所です。子どもは、家庭で色々なことを学んで成長していきます。そのため、勉強嫌いは子どもだけの問題ではなく、家庭環境が影響することが多いです。

 親自身が学ぶ姿勢を見せる家庭では、子どもも勉強に関心を持ってきます。勉強好きな子どもにするには、勉強できる環境を作って家族で協力することが重要です。」

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