時間を早く感じさせるってキミの集中力半端ない

 計画表、といってもノートの切れっ端に鉛筆でチョコっとメモする程度。こんな横着な(?)子供がいます。「本当にやる気があるのかしら?」とつい疑いたくなってしまいます。 

~実行派 > 計画派~

 しかし、このような子供達の中にはいったん机に向かうといつまでも離れない、という集中力の持ち主が少なくありません。彼らは、必ずしも計画どおりには勉強を進めません。 

 興味の赴くままある特定の科目だけに偏って勉強したり、あるいは翌日の分までやってしまったりととにかくムラがありきちんとしていません。 

 しかし、このような実行力のあるタイプの方を、計画派のタイプよりは支持したいと思います。

 計画の前に、実行があるべきなのです。たとえ上手な計画表を作れなくても、実際に自分の気持ちをかき立て集中して勉強できるかどうか、そちらの方が少なくとも小学生から中学校はじめくらいまでは重要なのですから、親は注意してみる必要があります。


 達成率80%

 子供達は、そうした経験を積み重ねるうちに、自分の能力がどれくらいであるかを知って行くことでしょう。そうして、学年が進むにつれ、自分の力に応じた計画表づくりができるようになるのです。 

 計画は、100パーセントこなさなければ意味がない、と考えがちな完全主義者的な子供も多いようですが、

80パーセントこなせば十分だと思われますが、計画が不消化の子供達は、気がすまないと、残りの20パーセントがどうしても気になるようです。

 
 計画の善し悪しは結果の善し悪し

 問題は、中身です。立派な作品的な計画表を作りきちんと実行したところで、それなりの実力が果たして身についたのかは外見から判断できません。 

 計画表のとおり過ごせたと胸を張っている子供がいたとしても、それだけで親は安心してはいけません。 

 きちんとした計画表も作らず一見ずぼらにしか見えない子供が、見事に志望校に合格したりするのは、「実行上手」にその肝心な良因がある場合が多いです。

 手帳やメモなんか持たずにそれでいて約束を守り時間にも遅れないという大人がいますが、これと同じように、何をしなければいけないのかを絶えず頭の中で考える習慣がついている子供は、立派過ぎる計画表はむしろ不要と言っても良いかも知れません。

 
 時間は待ってくれない

 ある意味では、勉強、特に「受験勉強」の大敵は「時間」というものかも知れません。試験というのは、受験生側のペースに合わせて行なわれることは絶対にありません。 

 受験生一人ひとりの勉強の進捗度に関係なく、あらかじめ定められた日時に行われるのですから、生徒の方がそれに合わせるしかないのです。 

 納得いくまで勉強する時間が欲しい。だから、それまで延ばしてほしい、という注文はとても不可能です。                         

 こうして、受験生の一年間のスケジュールは否応なく決められてしまいます。その間、受験勉強だけすればいいというものではありません。学校の授業もあります、積極的な子供は部活で汗を流すかも知れません。 

 あるいは、家での手伝いそして宿題もあります。一日24時間のうち、睡眠時間を除く全ての時間は忙しく何かをしていることになります。 

 大人たちのように、ぼんやりとテレビを見たり、新聞を読んだりする時間はほとんどないと言ってもいいと思います。
 

 時間は自ら捻出するべき

 10代前半の子供達にとって「遊び」という行為は、人間形成の上で大変重要なはずですが、残念ながら受験勉強の一年間は、遊びに割く時間はほとんど限られてしまいます。 

 しかし、これも試練と受け止めるべきでしょう。日本中の少年少女たちが、受験を目指して同じような生活を続けているのですから、要はそうした辛い時期を自分の人生の中でいかにプラスにしていくかを考えるべきだと思います。                             

 「遊ぶ時間がなくてかわいそう」と子供に同情する母親がいる一方で、「きちんと勉強しないと合格しないわよ」と叱ったりもします。これでは子供にとっては矛盾以外の何物でもありません。 

 遊びも勉強もしろではどうやって時間をやりくりしていいのかわからなくなるでしょう。この時期には、どちらか一方に比重を置くべきだと考えます。当然のごとく、勉強の方に比重がかかります。遊びの時間は子供自身に捻出させれば良いのです。 

 限られた時間をやりくりして、自分の自由な時間を作り出させれば良いのです。

 時には、怠けたりごまかしたりするという意味の「ずるさ」も全部が全部してはいけないことではないと思います。人に迷惑をかけないずるさ、あるいは他人を不愉快にさせないずるさもあると思います。                  
 限られた貴重な時間をやりくりするためには、こうしたいい意味でのずるさ、プラスのずるさが実は大いに役に立つことがあるのです。 

 遊びたい時はいつもより早く勉強を終わらせる、あるいは数日分をまとめてやってしまう。勉強自体を休んでは後でつらくなるのが自ずとわかりますから、それを避けるために子供達はそれぞれ創意工夫しながら上手な知恵を絞るものです。

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