親はもちろん、現在子供たちの教育に携わる立場にあるその他の人たちに提言したいことがあります。特にいろんな事由で子供たちに接する時は、極力プラス思考を前提に心がけて欲しいということです。
物は言い様でコミュニケーションの手段になる
多くの場合、子供達への指示や命令、アドバイスなどは基本的に指導する立場上、上から目線でありその多くが注意や小言などマイナス思考に基づいた内容になりがちなのです。いわゆる強く否定的な「ダメ」を連発するやり方です。物は言い様です。こちらの言い方ひとつで相手の受け取り方は全く違うものになりそれが高じるとコミュニケーションの強力な手段になり得たりします。
言葉の効力は重く影響力が強い
なぜ言葉はそれほどまでの効力を発揮できるのでしょうか。人が何気なく発する言葉、これが実に重みを含んでいるからです。他人から言われたたった一言で傷ついたり苦しんだ経験のある人はきっと多いことでしょう。だから上から目線の立場の人の言葉は影響が強いものです。おそらく言葉には相手の心を牛耳る力が備わっているのではないでしょうか。ダメ発言を頻繁に聞かされればいつの間にかそのように洗脳されてしまいます。心がいじけて成長するはずのヤル気も萎えてしまい想定外の方向へ進んでいくのではと思います。さらに厄介なことは、
一度自分で思い込んでしまうと正しい方向転換ができなくなるということです。
ダメ発言は子供の可能性を潰す
家庭や教育の現場では子供達に対して口に出しやすいダメ発言によって、「自分はダメな人間なんだ」、「やってもできないしやることがムダ」などと自らの可能性を潰そうとする悪い傾向になっていくダメージは大きいものがあると思います。特に受験を控え緊張や不安が続く子供たちにとっては、一度思い込んだらますます否定的になりそこから抜け出すことは困難です。中には登校拒否や人間不信、引きこもりの症状を呈する場合もあるほどです。これら全てにおいて共通することは、傷ついたことによる自己否定が原因であるということです。
否定的な言葉の魔力は影響力大
それくらい言葉というものはまるで魔力と呼べるほどの強い重みと影響力があるのです。例えそれが冗談や励ますつもりであっても、マイナス思考感のある否定的な発言は極力避けた方がいいのではないでしょうか、いや避けるべきです。
過去の否定は恨まれる悪因
人は、誰でも程度の差こそあれ、何かしらの素晴らしい能力を持ち合わせています。しかし、子供達は信頼している親や先生から否定的なことを言われると可能性を摘み取られてしまいます。特に時間をさかのぼって過去の失敗や欠点を指摘されると反省するどころか恨みを持たれたりすることがあります。
プラス思考の指摘は感謝を生む
欠点ばかりを探して小言を言うことは簡単なことですが、言われる方は意欲を失くすのは当然です。従って、基本的にはプラス思考に基づいてあくまでも可能性を伸ばすという視点で発言して欲しいと思います。そうすれば子供達は指摘されたことを感謝しながら素直な気持ちで反省と改善に取り組むことができるのです。
頑張ってる子供の失敗ほどアドバイスはプラス思考で
相手をこのような姿勢にさせることがプラス思考に基づくアドバイス本来の目的であり子育て上手なメソッドの一つであると考えます。一生懸命頑張ってる子供ほど失敗すれば実際は内心は自分を責めているかも知れません。親や先生に注意されたり怒られる以前に本人が一番わかっていますから上から目線で感情的に言われると反抗もしたくなると容易に思われますが。
失敗を怒るより原因を問うことが建設的
子供なりの一生懸命さをどれくらい認められるかという大人の器量の程度によるということもあると思いますが、ちょっとしたミスを感情的に怒ってはいけません。むしろ「原因は何?」という問いかけが子供の辛い気持ちを和らげやり直そうとする意欲へ導く建設的な一言ではないでしょうか。ミスそのものの原因究明よりミスした人間を問い詰めることは避けるべきでしょう。特に子供の失敗の場合は親も一緒になって反省や改善を考えてあげることが大切です。
叱咤激励より発奮を促してやる
そして、最後には結果として子供ががんばった部分や良いところを見落とすことなく取り上げてやることです。この気配りができず叱咤激励に終始するだけの親が多いようです。ダメダメと小言を言われるよりは次へのトライに向けて反省するとともに大いに発奮すると思います。
ミスを憎んで人を憎まず
確かに現代は競争社会の真っ只中、人間関係もギスギス感に溢れ怒号や厳しい言葉が飛び交い、穏やかな優しい言葉に触れる機会も少なくなりました。こんな時こそ、あえてミスを憎んで人を憎まず、失敗した時は救いと希望を与え自分を認めてくれる温かい言葉の方が大きな価値があると思います。