夕方のリビングって
**「戦場」**になりがちじゃないですか?
学校から帰ってきた子ども。
散らかったランドセル。
出しっぱなしのプリント。
「宿題やったの?」
「今やろうと思ってたのに!」
「字が汚い!」
「テレビ消して!」
……はぁ。(深いため息)
私も以前はそうでした。
夕方5時から7時の間、私の眉間のシワは、深海魚が隠れられるくらい深くなっていたと思います。
**「私がちゃんと見張ってないと、この子はダメになる」**
そう思って、勉強する子どもの背後霊のようにピッタリ張り付いていました。
目を皿のようにして、間違いを探す監視員。
でもね、ある日気づいちゃったんです。
というか、**「あきらめた」**んです。
そうしたら……
**奇跡が起きました。**
今日は、私が必死な「監視員」をやめて、**意図的に「ボケっとする」ようになったら、子どもの成績も家庭の雰囲気も劇的に良くなった**というお話をさせてください。
これ、単なる精神論じゃなくて、実は**「脳科学的にも大正解」**だったんです。
「親がサボるなんて、けしからん!」
そう思って真面目に頑張りすぎているあなたにこそ、読んでほしい。
読み終わる頃には、
**「なんだ、コーヒー飲んでてよかったんだ」**
と、肩の荷が下りているはずですよ。
第1章:仁義なき戦い~監視員時代の私~
正直に言います。
私、めちゃくちゃ**「教育ママ(隠れ)」**でした。
口では「のびのび育ってくれればいいよ~」なんて言いながら、心の中では焦りでいっぱい。
「隣の○○ちゃんは、もう割り算ができるらしい」
「中学受験、どうする?」
「このままじゃ、落ちこぼれるんじゃ…」
そんな不安から、子どもが宿題を始めると、私の**「監視モード」**がスイッチオン。
キッチンの洗い物をしながらも、視線はチラチラと子どもの手元へ。
消しゴムを使う音がすると、「あ、間違えたな」と敏感に反応。
そして、我慢できずに言っちゃうんです。
**「そこ、書き順ちがう」**
**「もっと丁寧に書きなさい」**
**「さっき教えたでしょ?」**
子どもからすれば、たまったもんじゃありませんよね。
背後から常に銃口(親の視線)を向けられているようなものですから。
当然、子どもはイライラ。
「うるさいなー!分かってるよ!」
とふてくされ、鉛筆を投げ出し、親子ゲンカのゴングが鳴り響く。
結果、宿題は終わらない、親子関係は最悪、夕飯の味もしない。
**「なんで私はこんなに怒ってばかりなんだろう…」**
夜、子どもの寝顔を見ながら、何度自己嫌悪に陥ったかわかりません。
第2章:限界が来て「職場放棄」した日
転機は、私が仕事と家事でヘトヘトになっていたある雨の日に訪れました。
その日も子どもはダラダラと宿題をしていて、私はイライラMAX。
でも、もう怒る気力さえ残っていませんでした。
**「もういいや。知らない。」**
私は心の中で糸がプツンと切れる音を聞きました。
「監視」を放棄することにしたんです。
「ママ、ちょっと休憩するわ」
そう言い捨てて、子どもの勉強机から一番遠いソファに倒れ込みました。
そして、スマホも見ず、テレビも見ず、ただ天井を見上げて**「ボケーっと」**したんです。
文字通りの「虚無」です。
本来なら「早くしなさい!」と怒鳴り散らしている時間帯。
部屋の中には、雨音だけが響いています。
……ん?
静かだな。
5分後、ふと子どもを見ると。
**カリカリカリカリ……**
ものすごい勢いで鉛筆を動かしているじゃありませんか。
背中から「集中オーラ」が出ているのが見えるレベルです。
「えっ?」
驚いて様子を伺うと、子どもがクルッと振り返って一言。
**「ママ、ここ終わったよ!」**
その顔は、いつもの「やらされ感」たっぷりの顔じゃなくて、どこか誇らしげ。
**(私が必死に見張っていた時間は、一体なんだったの…?)**
衝撃でした。
私が「職場放棄」してサボった方が、子どもは優秀な社員のように働き始めたんですから。
第3章:なぜ「ボケっとする」と子どもは伸びるのか?
この現象、不思議ですよね。
でも、後から本を読んだり専門家の話を聞いたりして分かったんです。
これは偶然じゃなくて、**脳科学的に当たり前のこと**だったんです。
キーワードは2つ。
**「ミラーニューロン」**と**「心理的安全性」**です。
① 親の緊張は「Wi-Fi」のように伝染する
人間の脳には「ミラーニューロン」という神経細胞があります。
これは、目の前の相手の感情や行動を、まるで鏡のように自分の脳内で再現してしまう機能です。
つまり、親が後ろで
「ちゃんとやってるか?!」
「間違えたら許さんぞ!」
と**ピリピリ緊張(監視)**していると、その脳波はWi-Fiのようにビンビン飛んで、子どもの脳に直撃します。
すると子どもの脳も「警戒モード」に。
「攻撃されるかもしれない!」と本能が察知し、身を守ることにエネルギーを使ってしまうんです。
これでは、勉強内容なんて頭に入ってくるわけがありません。
脳の容量(メモリ)の9割を「親の顔色を伺うこと」に使っている状態ですから。
② 「親の弛緩(しかん)」が最強の環境
逆に、私がソファで「ボケ~ッ」とした時。
私の脳は完全にリラックスしていました。
「敵はいないよ~」
「安全だよ~」
「ママは今、何にも考えてないよ~」
この**「ゆる~い波動」**もまた、ミラーニューロンを通じて子どもに伝わります。
すると、子どもの脳は
**「ここは安全だ(心理的安全性)」**
と認識します。
脳は「安全だ」と感じて初めて、高度な思考(前頭前野)を働かせることができるんです。
つまり、**親がリラックスして「スキだらけ」でいることこそが、子どもの脳を「勉強モード」に切り替えるスイッチ**だったのです。
第4章:正しい「サボり方」講座~実践編~
「理屈は分かったけど、どうしても口出ししちゃう!」
分かります。長年の癖はなかなか抜けませんよね。
そこで、私が実践して効果絶大だった**「戦略的サボり術」**を伝授します。
今日からすぐにできますよ。
1. 物理的な距離を取る(2メートル以上)
子どもの半径1メートル以内は「監視ゾーン」です。
そこに親がいるだけで圧圧(アツ)がかかります。
勉強が始まったら、親はスッとその場を離れましょう。
リビング学習なら、キッチンやソファへ。
**「あなたのことは信頼しているから、ママは自分の時間を楽しむね」**
という無言のメッセージになります。
2. 温かい飲み物を用意する
イライラしたら、まずお湯を沸かしましょう。
コーヒー、紅茶、ハーブティー。
香りを嗅いで、「ふぅ~」と息を吐く。
親が「美味しい~」と緩んだ顔をしているだけで、家の空気は浄化されます。
マグカップを両手で包み込む動作は、心を落ち着かせる効果もありますよ。
3. 意図的に「関係ないこと」をする
スマホを見ると、ついSNSなどで情報が入ってきて脳が休まりません。
おすすめは、
* 窓の外を眺める
* 雑誌をパラパラめくる(内容は読まなくていい)
* 猫の動画を見る
* ストレッチをする
とにかく、**「子どもの勉強とは全く関係ない世界」**に親が没入することです。
親が楽しそうに(またはボケっと)していると、子どもは「自分も頑張ろう」と勝手に思い始めます。
4. 目が合ったら「ニコッ」で終了
ふと子どもがこちらを見た時。
「進んでるの?」と聞きたくなりますが、グッと我慢。
ただ、**「ニコッ」と微笑んで、また自分の世界に戻る。**
これだけで十分です。
「見張ってはいないけど、見守ってはいるよ」
この絶妙な距離感が、子どもの自立心を育てます。
第5章:罪悪感なんて捨てちゃえ!
ここまで読んでも、
「でも、私がサボっている間に子どもがサボったらどうするの?」
と不安になるかもしれません。
大丈夫です。
もし子どもがサボったとしても、それは**「自分でサボることを選んだ」**という経験です。
そして、「宿題が終わらなくて困った」という経験も、子どものものです。
親が先回りして失敗を防いであげることは、愛ではありません。
それは**「失敗する権利」を奪うこと**でもあります。
それにね、私たち親は、今まで十分すぎるほど頑張ってきました。
子どものために時間を使い、神経をすり減らし、自分のことは後回しにして。
だから、これからは少しだけ、
**「自分の機嫌を取ること」**を最優先にしても、バチは当たりません。
むしろ、あなたが
「あ~、このお茶おいしい幸せ~!」
とソファでとろけている姿を見せることの方が、
「ガミガミ怒る完璧なママ」よりも、子どもの脳には100倍良い影響を与えるんです。
おわりに
いかがでしたか?
**「親がボケっとする」**
一見、ダメな親のように見える行動が、実は脳科学的にも、子どもの精神衛生的にも、そして何より親自身のメンタルにとっても、**「正解」**だったんです。
もし今夜、お子さんが宿題を始めたら。
そっと離れて、お気に入りのカップにお茶を淹れてみてください。
そして、盛大に、堂々と、
**「ボケ~ッ」**
としてみましょう。
背中で感じる子どもの集中力と、
家の中に流れる穏やかな空気に、きっと驚くはずです。
「サボる」んじゃないんです。
これは、子どもの才能を伸ばすための**「高度な見守りテクニック」**なんですから。
さあ、今日もほどよく、ゆる~くいきましょうね。
ママの笑顔が、家族にとって一番の栄養剤です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
