親って子供に勉強を教えたらダメですよ。だけど、勉強方法はアドバイスしてやって下さい???
でしゃばるのが親なんですが・・・
これは言い換えれば、答えを教えるんじゃなくて考え方を教えるということなんです。しかし、ほとんどの親が良かれとばかりに最後の答えまでしっかり教えます。この間、子供は自力ではなく間接的に理解するだけです。とことん子供自身に考えさせるべきです。子供がせっかく自分で考えようとしているのに、これでは努力の目を摘み取る行為以外の何物でもないじゃないですか。
教え過ぎは子供が伸びるチャンスをつぶす
確かに、答えを教えるのは簡単です、大人ですからね。しかし、答えがわかったということは、その子の実力が上がったことにはならないのです。実力というものは、あくまでも自らの頭で考えることを積み重ねながら形成されていくものです。親がたやすく答えを教えてしまうことは、子供の実力を養成するチャンスを奪っていることになりかねません。
親も子も発想の転換を図る(1)
それでは一体、例えば計算問題なんかで子供がつまずいたらどのようなアドバイスが望まれるのでしょうか。
(1)「もういちど、きれいに書き直したら?」とか
(2)「図に書きながら考えてみたら?」、そして
(3)「暗算ができないんだったら指を使って計算してもいいん だよ」
的な言い方をされるとリラックスして集中できるもんです。
答えがわからないということは、頭の中が固まってしまって思考力が停止しています。こんな時、親が軽い気分転換を進めると、別な角度から見直せたり別な違ったものに置きかえたりする発想ができたりします。
それから、作文を書く時も、書きっぱなしではなくて声に出して音読を試みたりする方法があることもアドバイスしてやって下さい。勉強方法は一つではありません。仮に一つの方法で進めなくなったら別の方法で考え直してみるようにさせることが大切です。子供自らに身につけさせたいのは、このような発想を切り替える能力なのです。まだ小さいころから頭の切り替えができると、困難に出会ってもいろんな方法で粘り強く対処することができるようになるのです。
親も子も発想の転換を図る(2)
勉強するということは、机に向かって本やノートを広げることだけではありません。机に座ることに飽きたら、立って歩き回りながら考えてもいいんです。他の、気分転換をしてもいいし、時々はおやつを口にしながら取り組んでもいいと思います。大切なことは、自分の勉強に集中することですから、子供なりの姿勢があってもいいと思います。
考慮すべきは、勉強はこうしなければならないという一つの方法や形式にこだわる子供の場合です。こんな子に限ってイライラが募りちょっと難しい問題にぶつかると頭が固まりやすく、発想の転換もできないまま焦ってしまい自信を失ったりするものです。
子どもの飽きっぽさはイメージ化させる
机の上に開いた本だけを相手にする勉強の仕方ほど、単純で変化に乏しいものはありません。低学年であるほど集中したり緊張するのは続かないでしょう。特に、本には文字や写真しかないのですから。それから実際のものを想像したりイメージ化することは困難です。そんなことにも気づかない親は多いものです。
従って、手を止めたまま一向に前に進まない子供の飽きっぽさが歯がゆく思えてならないようです。確かに勉強嫌いな子供は多いですが、中には単調すぎる勉強方法に飽きただけという場合もあるんです。
想像よりも事実が新鮮かつ正確
子供が、机に向かう勉強に集中できないでいる時は、横から開いている教科書をのぞいて見て下さい。そして、どういうふうに進んでいるのかを確かめて下さい。そして、
こんな一言も子供の新たなヤル気をそそります。「あら、これはこの前のテレビにでてたわね。新聞にもね」とあえて教えてやるのです。子供は大人よりもはるかに事実に触れてみたいのです。
本に載ってる草花が自分の家の庭に咲いていたり、学んでいる歴史上の人物がテレビに出てくれば、勉強は本の中だけではないのだということを実感することでしょう。そして再び本を手にした時の感覚として、書かれいる内容が生き生きとイメージ化できるはずです。これも立派な勉強方法です。勉強の妨げになるなんてことは全くなく、気を散らせたりすることにもなりません。決してマイナスになることはないのです。
子供に勉強を教えることは子育ての一つのテーマ
こうしてみると、教科書や参考書のほかにも、勉強への刺激を与えてくれる材料がたくさんあることがわかります。親も気持ちの持ち様でわが子への見方や感じ方が変わります。子供に勉強を教える、ということはどういうことなのかあらためて再考される時期かも知れません。