「僕の父さんはいっつも口やかましく、ほんまに注意や小言が多くてあんまりほめてくれへんねん。」・・・なんとも痛々しい子供の言い分なんでしょう。しばし絶句しました。
直ちに家庭環境の改善着手されたし
そうなんです、親って我が子の長所をいくつ知ってるのでしょう。子供がこんなことを打ち明けたってことは、家庭の土壌作りの手入れが生き届いてないことが丸わかりじゃないですか。
人それぞれ長所もあれば短所もある
親は親であることの一つとして、わが子の良い所を認める努力も不可欠なんです。人にはそれぞれ程度の差はあっても長所短所を含む個性というものが備わっています。どんな人間にもです。必ずです。私たち教える立場にある者なんて、子供達の長所短所を見極める訓練すらやってますし、それができないつまり子供の個性を見抜けなければ先生というポジションはふさわしくありません。一般の社会においても、相手をよく知ることは大事なことですし教育に携わる者の原点でもあります。が、
実際はこれが意外に難しいんです。私自身も若い頃何回か失敗しました。生徒のタイプをカン違いして、なんか違うやろみたいなアドバイスをしたり別な子供には励ますつもりが伝え方がきつかったり上手く行かなくて悩んだことがありました。
味方を変えるだけであ~ら不思議、長所は短所に短所は長所に変化
特に人の長所を見つけることなんてなかなか一筋縄ではいきません。むしろ、人間は相手の短所をついたり粗探しをしたりする、つまり何か不完全なものが気になるのでしょうか。このような気付きを重ねたからこそ私も今では、人は誰でも長短二つの側面があり味方によっては長短が逆に短長になることもあるという結論に達しています。
見方を変え接し方を変える、これで対人関係の悩み解消
例えば、やり方が遅い子の場合も見方を変えれば慎重で用心深いと受け取れますし、やり方が雑であっても頭の回転が早く処理が早いのかも知れないのです。なので、どういう見方をするかでこちら側の接し方が変わりまた相手の方からの接し方も変わってくると思います。
自分にいい印象を持ってくれる相手には自分も同じ好意を持つらしい
面白いことに心理学的には、自分にいい印象を持ってくれる相手には自分も同じ好意を持つらしいです。ただし、これは逆も真なりだそうです。私も現役時はいつも心がけましたが、生徒らの成績を上げたければ自分の担当教科を好きにならせる、ということはその教科の先生である私自身が好かれるように努力する。さらにさらに、私の方から生徒たちの長所を見つけてやり彼らより先に私が生徒を好きになればいいんだと。
親子関係の善し悪しは結果オーライ
今振り返ってみればよく実践できたのではと思います。結果、とにかく授業が楽しくて面白くてよく笑って成績も上がったと言ってくれた生徒たちは少なくなかったです。このことは親も例外ではなくむしろ親こそ家庭の中で大いに取り組んで欲しい課題だと思います。
授業が楽しい面白いがんばれそう、だったら成績は上がります
私は学習指導のプロとして自分のやり方に慢心しないように、子供たちが先ずは楽しく学べて結果的に学力も向上しさらなる高みを目指せるようにするためにどうやったらいいか意識することを肝に銘じているんですが、経験上、子供のヤル気をくすぐりその能力を精一杯引き出してやるための方法は何と言っても授業自体を楽しく面白く構築するのが一番効果があります。つまり授業のやり方を徹底して工夫しながら積み木を重ねるように地道に組み立てて行くのです。
手間暇かかるのが子育て、手間暇かけてこそ伸びて行く
授業の最初の導入はこうやって、中盤は集中力も途切れやすいからこんなテーマを投入して、最後はこれで締めくくるみたいに家庭での子育ての仕方も全く同じ、こういうことを両親が協力してあれこれ考えあぐねることが手入れをする、家庭環境を整えるということなんです。
小さい時から手間暇かけた木は期待に応えるようにスクスクと伸びて行くじゃないですか。