勉強が苦手な子は、本当は能力がないわけではありません。多くの場合、“勉強の仕方が身についていないだけ”“もっと自分の力を発揮できるはずなのにできていないだけ”と考えられます。しかし「勉強が得意な子と苦手な子は、どこが違うのか?」という疑問をよく聞かれるので、一般的に言われている“3つの差”を紹介したいと思います。
“勉強が得意な子と苦手な子の差”として、よく指摘されるのが、この3つです。
①探求心 ②集中力 ③勉強する習慣
1.探求心があるか無いかで、知識の幅と深さが変わる
「ねえ、これはどうしてこうなるんだろう?」と興味を持って質問するA君と、「どうしてこうなるのか知らないけど・・・別にいいや。」と興味を示さないタイプのB君。どちらが探求心が強いかは、一目瞭然ですね。
実際、成績のいい子のほとんどは、探求心が旺盛なタイプです。なぜかというと、探求心の強いA君タイプは、気になったことに対して自ら調べるので、知識の幅と深さがどんどん広がっていくからです。一方、探求心が弱いB君タイプは知識があまり増えないので、A君とB君の知識のレベルはだんだん離れていきます。
「うちの子はB君タイプだなあ・・・」と感じたら、親としてできることは、「どうしてだと思う?」と子どもの考えを引き出したり、本やインターネットで一緒に調べたりして、疑問を解決する手助けをすることです。「調べることは楽しいことだ!」と子どもに気づいてもらえれば、自然と習慣になっていくでしょう。
2.集中力があるか無いかで、理解の速度と質が変わる
テレビをつけたままぼんやりと長時間勉強するのと、時間を区切って集中して短時間で勉強するのとでは、どちらが効率的に学習できているでしょうか。もちろん、後者のほうが集中度が高く、学習効果も高いですよね。短時間でも集中して勉強すれば、頭にスムーズに入ってくるので、理解の速度と質も上がります。
逆に、ぼんやりと勉強していると、勉強した“つもり”になっているだけで、実際には頭に何も残っていないことが多いんです。
「じゃあ、集中力はどうやって鍛えるの?」とお悩みのお父さんお母さん、こんな方法がおすすめです。
・環境を整える
勉強に集中できないお子さんは、まず学習環境を見直してみましょう。机の上に漫画やスマホなどの邪魔なものを置いていないか、ノートや教科書がすぐに取り出せるように整理しているかなど、親としても一緒に確認してあげてください。勉強に集中しやすい環境を整えることで、勉強する気持ちも高まります。
・時間を決めて学習する
タイマーを使って、決められた時間の間だけ集中して勉強するという方法も効果的です。最初は「5分間、英単語を覚える」など、短い時間から始めてみましょう。5分間集中できるようになったら、10分・15分・・・と少しずつ時間を延ばしていきましょう。
・メリハリをつける
勉強と遊びのメリハリをつけることも、集中力を高めるコツです。遊ぶときは思いっきり遊んで、勉強するときは勉強に集中する。こうすることで、気分をリセットでき、勉強に集中しやすくなります。また、1日の中でお子さんが集中しやすい時間帯(例:お風呂から上がった後、寝る前など)に勉強するのもおすすめです。
集中力は、学生時代だけでなく、社会人になってからも必要なスキルです。ぜひ、今から集中力を鍛える習慣を身に付けてください。
3.勉強する習慣があるか無いかで、成績の安定性が変わる
「テスト前に一夜漬けで勉強する」のと、「毎日コツコツと勉強する」のとでは、どちらが成績が安定するでしょうか。やはり、後者のほうが成績が安定すると言えますね。一夜漬けで勉強すると、テストの当日はなんとかなるかもしれませんが、長期的には忘れてしまうことが多いです。毎日コツコツと勉強すると、知識が定着しやすく、テストのたびに復習する必要も少なくなります。
また、勉強する習慣があると、勉強に対する苦手意識や嫌悪感も減ります。勉強することが自然なことになれば、勉強に対するモチベーションも上がります。 「でも、勉強する習慣ってどうやってつけるの?」とお困りのお父さんお母さん、こちらの方法を試してみてください。
・目標を設定する
勉強する習慣をつけるためには、目標を設定することが大切です。目標は、具体的で達成可能なものにしましょう。例えば、「今日は数学の教科書を10ページ進める」「今週は英語の単語を50個覚える」などです。目標を設定することで、勉強に対する意欲や方向性がはっきりします。
・計画を立てる
目標を設定したら、それを達成するための計画を立てましょう。計画は、時間や内容を具体的に決めることがポイントです。例えば、「今日は17時から18時まで数学の教科書を10ページ進める」「今週は毎日10分間英語の単語を覚える」などです。計画を立てることで、勉強に対する責任感や規則性が生まれます。
・実行する
目標と計画を立てたら、あとは実行するだけです。実行するときは、自分にご褒美を用意したり、友達や親に報告したりすることで、モチベーションを維持しましょう。また、実行したことを記録したり、振り返ったりすることで、自分の成長を確認しましょう。実行することで、勉強に対する自信や達成感が得られます。
勉強する習慣は、成績を上げるだけでなく、自己管理や自己肯定感を高める効果もあります。ぜひ、今から勉強する習慣を身に付けてください。