コミュニケーション力が高い子供は、人とのやりとりが上手です。これは、頭のいい子にも当てはまることです。では「ありがとう」という言葉を自然に使えるようにするにはどうしたらいいのでしょうか？
それは、子どもが何か”感謝できること”をしてくれたら「ありがとう」といつも言ってあげることです。ただ「ありがとう」と言うだけではなく、心から「ありがとう」と伝えます。しかし、実際には言わない子も多いですよね。 子どもに聞くと、緊張したり、恥ずかしかったりするようですが 言わないと親は「ほら、ありがとうと言いなさい！」と無理強いすることが多いですね。私もそうでした。でも、そうやって強制的に言わせても、自分から言おうとはなりません。
そんなときは、親が素直に感謝の気持ちを言いましょう。そして感謝の言葉を言わせる機会をたくさん作ります。お手伝いなどがいいですね。続けているうちに、必ず子どもも自分から言うようになりますよ。
世の中には色々な人がいることを教える
人はひとりぼっちでは生きていけません。 たくさんの仲間や味方がいるかどうかで人生は変わります。日本の学校では ”何でもできるおりこうさん”がほめられる傾向がありますが そういう”完璧を求める”傾向があると ”欠点”が目立ちやすくなります。そうではなく、 人にはそれぞれ個性があって それはみんな違うもの。 足が速い子もいれば絵が上手な子、歌が上手な子もいる。 いろんな子がいるから楽しいし面白い。 まさに 金子みすゞさんの「みんな違ってみんないい！」ですね。
そして 人間は完璧な生き物ではないから みんなで助け合って生きていかないといけない。こんな話をいつも親子でしていると 子どもは他人をバカにしたり 比較してけなしたりといったことをしなくなります。
「いいところ」を見つけてほめるのです。もちろん親も、自分の子どもを他人と比較して欠点を責めたりっといったことは絶対にしません。
子どもを遠隔操作できる
頭のいい子の母親は、鋭い観察力を持って、子どもがどんなものに興味を持ちそうかを見極め、さりげなく”遠隔操作”で子どもを興味の対象に誘導するようです。
私たちが生きている中で一番大切なもののひとつは 「何かに好奇心を持ち、それに関心を持って、どんなものかを探求・体験しながら、知性を伸ばしていくこと」です。やりたいことや関心のあることがない人は、最終的に知能は伸びていきません。こういう人はたとえ学校の成績が良くて学歴が高くても、直観力や判断力、行動力が鈍くて、社会的に役に立たない存在になってしまいます。子どもが何に関心を持っているのか、どんなことが好きなのかにいつも気を配ってみていきます。何かに夢中になったらチャンスです。
たとえば、何か果物を輪切りにして、その断面に興味津々で目を輝かせたとします。そうしたらすぐに他の果物や野菜も切ってみましょう。切り方を変えると面白さも変わりますね。「わぁ」と驚いたり「すごい」「もっともっと」とどんどん探求していくでしょう。親は適切に導きながら、集中モードになったら子どもにやらせて見守ってみてください。
多少の危険は許容できる
危ない遊具は次々となくなっていきますね 親の目から見て、そこそこ安全だと思えるようなことなら、子どもが少し危険なことをやっても、すぐに「ちょっとやめなさい」と怒らず、見守ってみましょう。なんでも「危ない危ない」と言っていたら、子どもは”危険”を理解できません。
幼稚園や保育園ではけがをしたら大変なので、公園へ行っても遊具でほとんど遊びませんし、「あれもダメこれもダメ」とやりたいことがほとんどできません。親といる時くらいはやりたいことをやらせてみましょう！
自立を目指す子どもへの教育
子どもを自立させることは、教育の最終的な目標のひとつです。 賢い母親は、自立を家庭教育の重要な目的として、常に意識しています。子どもを子どもらしく扱いつつも、個人としての存在として子どもを尊重しているのです。
最近は、身の回りのことができない子どもたちが増えているそうです。修学旅行などで、部屋に荷物が散らかりすぎて寝るスペースがないという話を聞きます。しかし、親が「こうしなさい」と命令するのではなく、「一緒にやってみよう」と声をかけて、「どうしたらいいと思う？」と相談してみましょう。
一方で、お子様全員が東大理Ⅲに合格した佐藤ママは、子どもが小さい頃は何でもしてあげたと言います。「小さい頃にたくさん手をかけてあげると、大人になったら自立する」と言っていました。子どもが自立しようとしなくてイライラするよりは、親がしてあげるというのも一つの考え方かもしれませんね。
工作をさせる
工作が得意な子どもは、勉強もできることが多いです。これは、手先の器用さが関係しています。手先の器用さは、遺伝などではなく、後から身につけることができます。最初はうまくできなくても、親は見守りながら褒めてやらせておきます。こうすることで、子どもの手先は器用になっていきます。
器用な人の作業を見せてもらうのもいいです。 たとえば自転車屋に行って、修理の仕方を見せてもらったり、家族で旅行に行ったときは、伝統工芸品などを手作りしているところを見学したりするといいですね。手先が器用になるというのは、手先が器用な人のやっていることをよく観察することでも得られるということです。
料理の手伝いもおすすめです。 子どもたちには、子ども用の切れない包丁ではなく、私が普段使っている本物の包丁で野菜などを切らせます。危険なのですが、毎日やらせていると、上達してくるのでびっくりします。手伝ってくれたときには、笑顔で感謝の気持ちを伝えましょう。
勉強は自分の成長のために必要なことだと心から感じている
人間は知識や芸能によってレベルアップしていき、その過程で自分らしさが芽吹いてきます。そういう人間は頭が良くて、人から信頼されるようにもなります。そしてそういうことができれば、社会のために貢献できるわけです。自分が得するとか、自分だけ楽になるという目的では、勉強の意義として不十分です。
インターネットで世界中の人と繋がれる今の時代において、自分が成長することの重要さを認識していて、自分の成長を活かして、人のために行動できることが大事だと分かっている人のまわりには人が寄ってきます。人のために行動する人は高く評価されるのです。
実際、コロナの影響でも活躍している人たちは、たくさんの努力をしながらも自分のためだけではなく”誰かのため”に動いている人たちです。売上を全部被災地に寄付したり、子どもたちの支援に使う人もいます。稼いだお金で豪華な車に乗り、高級な住まいに住みたいという人もまだいるでしょうが、それよりも、他人のために、必要なところに惜しみなく時間やお金やエネルギーを投入できる人のところに人が集まっている時代だと私は思います。
命の大切さを教える
賢い母親は、子どもに命の大切さを教えます。 自分の命の大切さだけではなく、一人一人の人がそれぞれの魂を持っていて命を保っていること、そしてそれがあるから肉体が一つにまとまった状態になり、死ぬまでずっと保たれていることを教え、命を大切にする気持ちを育てるようにします。
自殺が無駄なことであることも理解させます。 例えば「人間が何か行動をするということは、その経験をするということだよね？でも自殺は経験にならないんだよ。死ぬと感覚が全部消えて、何も残らないことだからね。」などと経験できないこと、やったら二度と戻れないことだとしっかり伝えます。
「あなたが自殺したら、周りがどれだけ悲しむかを想像してみて。誰か一人でも自分が死んだら悲しいと思うだろうと思うと、自殺なんてできないはずだよ。お母さんがどんなに悲しむかも考えてほしい」と言います。
喜びも悲しみも苦しみも全て生きているからこそ起こるのです。生きていれば喜びも悲しみも苦しみも、必ずやってくるのです。辛いことが永遠に続くことはありません。子どものそばで静かに見守っている母親の存在が大切です。
最近はしない家庭も多いと聞きますが、お墓参りというのはとても大切な行事で子どもが小さい頃から毎年の習慣として取り入れておきたいものです。魂（命）というのは、単独で存在しているのではなく、「代々引き継がれているもの」という感覚を持つことは、自分の命も他人の命も大切にすることに繋がっていくと私は考えます。
感受性が豊かで、子どもの今の状態を察することができる
頭のいい子の母親というのは、概して、広く子どもを受け止め、強く愛する母性的な人が多いという印象です。こうした母親は、自分の子が少し見せた才能や、子どものやった上手なところを褒め続け、受け止め続けます。そしてそれにより、子どもは無駄なコンプレックスを持たずにすくすく育つようです。
子供をじっくりと観察し、子どもの頭の中でどのようなことが展開されているかを察することが大切です。子どもの頭の中で何が起こっているかは、具体的には見えません。そこで大切になってくるのが感受性だといいます。子どもがどういう状態にあるかを感覚で捉えて、理解する能力が大切なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。親が戦略的に子どもを導くことの具体的なやり方についてまとまっています。強制や命令ではなく 子どもを自然に楽しい方向へ導いてあげる。 そして 人生において本当に大切なことは しっかりとした言葉で子どもを諭すことが必要ですね。