「また今回も、テスト直前に焦って徹夜…」
そんな経験、ありませんか?テスト2週間前には「今回こそ計画的に!」と意気込むものの、気づけば前日。結局一夜漬けで臨んで、思うような点数が取れない。この悪循環から抜け出したいと思っているあなたへ。
実は、定期テストで高得点を取る人は、決して天才ではありません。彼らは「正しい計画の立て方」を知っているだけなのです。
計画倒れする最大の原因は、「完璧すぎる計画」を立ててしまうこと。1日10時間勉強するような無理な計画では、3日で挫折するのは当然です。大切なのは、「実行できる現実的な計画」を立てることです。
この記事では、誰でも実践できる定期テスト計画の立て方を3ステップで解説します。この方法を使えば、計画倒れすることなく、確実に成績UPを実現できます。明日からすぐに使える具体的なテンプレートも紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
なぜ計画を立てると成績が上がるのか?
計画を立てることの効果を、まず理解しておきましょう。
**脳は「いつやるか」が決まっていると動きやすい**
「時間があるときに勉強しよう」では、永遠に勉強は始まりません。一方、「19時から20時は英語の単語」と決めておけば、自動的に机に向かえます。計画とは「脳への予約」なのです。
**不安が減り、集中力が上がる**
「間に合うかな…」という不安を抱えながら勉強するのは非効率です。計画があれば「今日はこれをやればOK」と明確になり、目の前の勉強に集中できます。
**進捗が見えるとモチベーションが上がる**
「ここまで終わった!」という達成感が、次の勉強への原動力になります。計画表にチェックを入れていく作業自体が、モチベーション維持につながります。
それでは、具体的な計画の立て方を見ていきましょう。
【ステップ1】テスト範囲を把握して「やることリスト」を作る
計画を立てる前に、まず「何をやるべきか」を明確にします。これをせずに計画を立てても、必ず抜け漏れが発生します。
テスト範囲の完全把握
**テスト範囲表を熟読する**
学校から配布されるテスト範囲表を、隅々までチェックしましょう。「教科書p.30〜p.65」だけでなく、「ワークのp.20〜p.40も提出」「プリント3枚も範囲」など、細かい情報を見落とさないことが重要です。
**科目ごとにやるべきことを書き出す**
各科目で「何を」「どこまで」やるべきかをリスト化します。
【例:英語の場合】
– 教科書Lesson5〜6の本文音読・暗記
– 単語帳p.80〜p.120(80語)
– 文法ワークp.35〜p.50
– プリント2枚の復習
– 提出物:ワークブック
【例:数学の場合】
– 教科書の例題・練習問題
– 問題集p.45〜p.70
– 授業プリント5枚
– 提出物:問題集
**優先順位をつける**
すべてを完璧にやる時間はないかもしれません。そこで優先順位をつけます。
– A:絶対にやるべき(テストに直結・提出物)
– B:できればやりたい(応用問題・追加演習)
– C:余裕があればやる(発展問題)
時間がなくなったら、Cは切り捨てる勇気も必要です。
やることの「量」を数値化する
「英語を勉強する」ではなく、「英単語80語を覚える」「ワーク15ページを解く」と具体的な数値で把握しましょう。これにより、1日にどれくらい進めればいいかが計算できます。
【ステップ2】逆算スケジュールで「いつやるか」を決める
やることが明確になったら、次は「いつやるか」を決めます。ここで使うのが「逆算思考」です。
テスト当日から逆算する
**テスト前日(最終確認日)**
新しいことはせず、これまでの復習のみ。間違えた問題の見直し、暗記事項の最終チェックに充てます。
**テスト3日前〜前日(総復習期間)**
各科目の問題演習と弱点補強。ワークの2周目、苦手分野の集中学習をします。
**テスト1週間前〜4日前(基礎固め期間)**
教科書の内容理解、ワークの1周目、単語・用語の暗記。最も学習量が多い期間です。
**テスト2週間前〜8日前(準備期間)**
テスト範囲の全体像把握、提出物の作成開始、苦手科目の先行学習。
1日ごとの具体的な学習計画を立てる
カレンダーや計画表に、日ごとの学習内容を書き込みます。
**平日の勉強時間を現実的に設定する**
部活や習い事がある平日は、2〜3時間が現実的です。「5時間やる!」と決めても続きません。確実に確保できる時間で計画を立てましょう。
【平日の時間割例】
– 19:00〜20:00:英語(単語20語+ワーク3ページ)
– 20:15〜21:15:数学(問題集5ページ)
– 21:30〜22:00:理科(教科書音読+ワーク2ページ)
**休日は午前・午後・夜の3ブロックに分ける**
休日は4〜6時間の勉強時間が確保できます。ただし、一気にやろうとせず、ブロックに分けることで集中力を維持します。
【休日の時間割例】
– 午前(9:00〜12:00):数学集中(問題集10ページ)
– 午後(14:00〜17:00):英語・国語(ワーク各5ページ)
– 夜(19:00〜21:00):理科・社会(暗記中心)
「予備日」を必ず設ける
計画通りに進まないことは必ずあります。だから、1週間に1日は「予備日」を設けましょう。遅れた分を取り戻したり、苦手分野の追加演習に使ったりできます。
予定通り進んでいたら、予備日は休息日にしてもOK。計画に余裕を持たせることが、計画倒れを防ぐコツです。
【ステップ3】実行&調整で計画を「使いこなす」
完璧な計画を立てても、実行しなければ意味がありません。そして、計画は「修正しながら使う」ものです。
毎日の振り返りを習慣化する
**その日の終わりに5分だけチェック**
– 計画通りに進んだか?
– できなかった部分は何か?
– 明日に回すか、諦めるか?
この振り返りをするだけで、計画の精度がどんどん上がっていきます。
**進捗を可視化する**
計画表に「○(完了)」「△(途中)」「×(未着手)」をつけていきましょう。○が並ぶと達成感が得られ、モチベーションが上がります。
計画は柔軟に修正する
**無理だと思ったら即修正**
「この量は無理だった」と感じたら、すぐに計画を修正しましょう。無理な計画を続けて挫折するより、現実的な計画に修正して継続する方が100倍良いです。
**できた時は自分を褒める**
計画通りに進んだら、自分を褒めることを忘れずに。「今日も頑張った!」と思えることが、明日への活力になります。
集中力を保つ工夫
**ポモドーロ・テクニックを活用**
25分勉強→5分休憩のサイクルを繰り返す方法です。タイマーをセットして、25分は完全集中。これだけで学習効率が大きく上がります。
**スマホは別の部屋に置く**
勉強中の最大の敵はスマホです。通知が来るたびに集中が途切れます。勉強時間中は、スマホを別の部屋に置くか、親に預けましょう。
**休憩時間の使い方**
休憩中にSNSを見ると、戻れなくなります。休憩は「ストレッチ」「水分補給」「窓の外を見る」など、スマホを使わない方法がおすすめです。
科目別の計画ポイント
科目によって、効果的な勉強タイミングが異なります。
暗記科目(英語・社会・理科の用語)
**毎日少しずつ継続する**
1日で100個覚えるより、1日20個を5日間の方が定着します。テスト2週間前から毎日コツコツ進めましょう。
**寝る前に暗記すると効果的**
睡眠中に記憶が定着するため、寝る直前の30分を暗記タイムにすると効率的です。
理解系科目(数学・物理・化学)
**時間をかけて問題演習**
理解には時間がかかります。休日の午前など、まとまった時間を確保して問題演習に取り組みましょう。
**間違えた問題は3日後に再挑戦**
一度間違えた問題は、その場で理解しても忘れます。3日後にもう一度解くことで、確実に定着します。
国語(現代文・古文・漢文)
**教科書本文の読み込みは早めに**
国語は直前の詰め込みが効きにくい科目。1週間前から毎日音読して、本文に慣れておきましょう。
実際に使える!計画表テンプレート
ここでは、すぐに使える計画表の形式を紹介します。
シンプルな週間計画表
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【〇月〇日〜〇月〇日の学習計画】
月曜日:
19:00-20:00 英語(単語p.80-100、ワークp.35-37)
20:15-21:15 数学(問題集p.45-50)
21:30-22:00 社会(教科書音読・ワークp.20-22)
火曜日:
19:00-20:00 数学(問題集p.51-55)
20:15-21:15 英語(本文音読×10、ワークp.38-40)
21:30-22:00 理科(用語暗記・ワークp.30-32)
水曜日:
(部活で疲れる日のため軽めに設定)
20:00-21:00 英語(単語復習のみ)
21:15-22:00 社会(プリント見直し)
(以下、テスト前日まで同様に記入)
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チェックリスト型計画表
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【英語】
□ 単語p.80-100(20語×4日)
□ 本文Lesson5音読×10
□ 本文Lesson6音読×10
□ ワークp.35-50(1周目)
□ ワークp.35-50(2周目)
□ プリント2枚復習
□ 提出物:ワーク完成
【数学】
□ 教科書例題×2周
□ 問題集p.45-60(1周目)
□ 問題集p.45-60(2周目)
□ 間違えた問題×3周
□ 提出物:問題集完成
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一つずつチェックを入れていく達成感が、モチベーション維持につながります。
よくある失敗パターンと対策
多くの人が陥る失敗パターンを知って、事前に対策しましょう。
失敗パターン1:完璧主義で計画倒れ
**症状**:1日5時間の完璧な計画を立てるが、3日で挫折
**対策**:最初は1日2時間から。達成できたら徐々に増やす
失敗パターン2:予定を詰め込みすぎ
**症状**:休憩時間なし、予備日なしで計画を立てて息切れ
**対策**:週に1日は予備日。毎日の計画も7割達成でOKと考える
失敗パターン3:計画だけ立てて満足
**症状**:カラフルな計画表を作って満足、実行しない
**対策**:計画作成は30分以内。シンプルでOK。実行に時間を使う
失敗パターン4:科目のバランスが悪い**症状**:得意科目ばかり勉強して、苦手科目を後回しにする
**対策**:苦手科目こそ計画の最初に組み込む。「得意科目→苦手科目」の順番で勉強すると、苦手科目に手が回らなくなります。逆に「苦手科目→得意科目」の順番にすれば、得意科目がご褒美になってモチベーションも保てます。
失敗パターン5:提出物を軽視する
**症状**:テスト勉強を優先して、提出物が間に合わない
**対策**:提出物は「勉強の一部」として計画に組み込む。ワークを解くことも立派なテスト対策です。提出物を計画的に進めれば、それ自体が復習になります。
テスト1週間前からの追い込み計画
「もうテストまで1週間しかない!」という場合でも、適切な計画を立てれば十分間に合います。
7日前:全科目の現状把握
各科目で「何ができていて、何ができていないか」を1時間で総チェック。この日は新しいことを学ぶのではなく、現状分析に徹します。
6日前〜4日前:弱点集中期間
現状把握で見つかった弱点を集中的に潰します。得意分野は軽く流す程度でOK。この3日間で「できない」を「できる」に変えることに全力を注ぎます。
3日前〜2日前:問題演習期間
ワークや問題集の2周目。特に間違えた問題を重点的に解き直します。ここで時間を計って解くことで、本番の時間感覚も養えます。
1日前:最終確認のみ
新しいことには手を出さず、これまでの総復習。暗記事項の最終チェック、間違いノートの見直し、教科書の重要ページの確認だけ。早めに寝て、脳と体を休めることも大切です。
当日朝:軽い復習で脳を起こす
テスト当日の朝は、30分程度の軽い復習で脳を活性化させます。英単語の確認、数学の公式チェックなど、「思い出す作業」を中心に。詰め込みは逆効果です。
まとめ:計画を「習慣」にして継続的に成績UPを実現しよう
定期テストで成績を上げるための計画の立て方を、3ステップで解説しました。最後にもう一度、重要なポイントをおさらいしましょう。
【ステップ1】やることリストを作る
– テスト範囲を完全把握する
– 科目ごとにやるべきことを書き出す
– 優先順位をつけて、量を数値化する
【ステップ2】逆算スケジュールを立てる
– テスト当日から逆算して期間を分ける
– 1日ごとの具体的な学習内容を決める
– 予備日を設けて、柔軟性を持たせる
【ステップ3】実行して調整する
– 毎日5分の振り返りを習慣化する
– 無理な計画は即修正する
– 小さな達成を積み重ねてモチベーションを保つ
計画を立てることは、最初は面倒に感じるかもしれません。しかし、一度この方法を身につければ、定期テストだけでなく、受験勉強や将来の仕事にも応用できる一生使えるスキルになります。
**計画は「完璧」でなくていい。「実行できる」ことが最重要です。**
今回紹介した方法で、まずは次の定期テストの計画を立ててみてください。計画通りに勉強が進み、テスト結果が良くなれば、自信がつきます。その自信が、さらに次の成功へとつながっていきます。
「テスト前に焦る」から「計画的に準備できる」自分へ。この記事があなたの成績UPのきっかけになれば幸いです。次のテストで、あなたが目標を達成できることを心から応援しています!
さあ、今すぐ紙とペンを用意して、最初の一歩を踏み出しましょう。テスト範囲表を開いて、「やることリスト」を書き始めてください。その小さな一歩が、大きな成果につながります。

