「思春期の子どもとの関係がうまくいかない!なぜ?どうしたらいいの?」
これって、お母さんが「自分自身を大切にする」と子どもも変わるかもしれませんよ!
子どもが高学年や中学生になると、思春期の影響で子育てが大変になりませんか?発達の特性があるお子さんは、自分と周りを比較してストレスを感じたり、困りごとが増えたりして対処が難しくなります。この時期にお母さんがやってほしいことをお伝えします。
1.高学年、中学生になると子育てがさらに難しくなる
小学校低学年までは、お子さんに叱ったりしつけたりがうまくいっていたとしても、高学年や中学生になると思春期と呼ばれる時期に入ります。思春期の子どもは、ホルモンの影響で心も体も急速に変わっていく時期です。気がつくと親しげに話しかけてくれたり、逆に不機嫌になったり。同じ家で暮らす家族でも、気分や態度が変わりやすい子どもの様子には、戸惑ったり疲れたりしますよね。
特に、発達障害・グレーゾーンの子育ては、小さいころから周りの子たちと同じことができないと感じることが多いです。落ち着きがない、静かにできない、友だちと上手にやっていけないなど、お母さんの目は子どもに集中しがちです。
さらに、思春期になると子ども自身も、周りと自分の違いにストレスを抱きやすくなる時期です。ストレスが原因で発達の特性の問題が悪化して、暴言・暴力などに現れたりもします。そのため、お母さんは思春期になっても子どもから目を離せず、子どもの様子に一喜一憂してしまう…
お子さんのことを心配して必死になるお母さんは、とても頑張り屋さんが多いので、子どもができないことがあると、「~ができない!」「しっかりしつけなさい!」と、子育てストレスやプレッシャーがいつもMAX状態です。
このような状態では、子どもとの関係が良くなるどころか、悪くなってしまってますます関係がこじれてしまいます。だから、子どもが高学年、中学生の思春期になって子育てが大変だと感じたら、お母さんにはやってほしいことがあるのです。
2.注意して!
家族のストレスはうつる!ものです お母さんのストレスやお子さんへの気持ちやイライラはうつることをご存じですか?
家族や職場のように、人との距離・関係性が近いと、近くにいる人の感情に影響されやすいことが研究でわかっています。ストレスを抱えている人のそばにいると、その人と同じストレスを感じることがあるのです。
例えば、お母さんが仕事で嫌なことがあって、そのままの気持ちで家に帰ると、お母さんの仕事でのストレスが、態度や顔に出てしまって、家族にも嫌な気分がうつってしまいます。
また、子どもが学校で嫌なことがあってイライラしていると、自分のせいではないのにその様子を見るだけで、イライラしてしまうことがありませんか?嫌なことがあれば、話してくれればいいのにと「どうしたの?」と聞いても「別に」という返事だったりすると、「何なの、聞いてあげてるのに!」とさらにイライラが高まってしまいます。いつの間にか親子喧嘩になっていたなんてこともあるかもしれません。
子どもは親にイライラをぶつけることで、ストレスを発散して心を落ち着かせたりするのです。それと同じでお母さんも、子どもにイライラをぶつけることで、自分も知らないうちにストレスを発散していることがあります。
気をつけなければいけません!
このように家族でイライラし合ったりストレスをぶつけ合ったりしても、関係が良くなることはありません。感情はうつるということはもちろん逆もあります。楽しい!うれしいも同じようにうつるということです。
楽しい人、ポジティブな人と一緒にいるとこちらも楽しくなったり、前向きな気持ちになったりしますよね。ですから、できるだけ家は楽しい!ポジティブな雰囲気になるようにしてほしいのです。
3.子育ての方法を見直す時期が思春期です
周りに悪い影響を及ぼすことになるので、ストレスを抱え込んではいけませんね。それでは、思春期のお子さんを育てているお母さんがストレス&プレッシャーで苦しんでいるとしたら、どう対処すればいいでしょうか? 思春期に入ったら、子どもとの関係を変える、変革の時期だと考えてください。
◆思春期は”普通のこと”と心の準備をする
1.でご紹介したように、高学年、中学生になる思春期はホルモンの影響で自分でもコントロールできないイライラや、モヤモヤを感じることがあります。これを知って「何をされても、言われても動じない」とお母さんは心の準備をしておきましょう。
準備をしておくと、イライラを向けられたり、無言・無視されたりしてもこれは成長の過程だと、理性の脳が働いて、イライラしないで済みます。
◆ストレスを感じている自分に気づく
お母さんもストレスを感じていることに気づきましょう。例えば、仕事でトラブルがあって、帰りの電車も混んでいて、イライラする!こんな時に「自分はストレスを感じている」と自覚できれば、家に着く前にちょっとしたストレス解消をすることができます。
また、子どもに八つ当たりしてしまってイラっとしても、「あれ!私イラっとしてる」と気づけば、その場を離れるなど、イライラに巻き込まれないようにもできます。
◆ストレス解消法をいろいろ持っておく
ストレスを感じたら、すぐに解消できる方法をいろいろ用意しておきましょう。例えば、朝の忙しい時間が来る前に一人でコーヒーをゆっくり淹れる、お茶を飲む時間を作る、子どものことは考えない時間を作る、などなど。
思春期のお子さんを持つ母親たちのストレス解消法を聞いてみました。参考になるといいですね。
・身体を動かす(ジムに行く・ヨガ・バドミントン・テニス・散歩など)
・同じ立場の人と話す
・甘いものなど、自分の好きなものを準備しておいて食べる
・自分にご褒美をあげる
・手帳に予定を書きながら、自分の目標や気持ちを整理する
・ドラマを見る ・自分の好きな歌に浸る
・絵本や本を読んで語り合う(読み聞かせ)する
みなさんのストレス解消法はなんですか?自分が気持ちいいこと、好きなことは何かな~と考えてみてください。
◆ストレス解消の効果
身体を動かすことでストレス解消できる効果は、嫌なことを忘れられる、爽快感や満足感が得られるなどがあります。身体を動かす回答の中には、お子さんと一緒にジムに行ったり、バドミントンをしたりしているというお母さんがいました。自分のストレス解消と同時に、お子さんのストレスも解消できるなんて素晴らしいですね。
職場のストレスならば、職場の信用できる人と思い切り愚痴る(笑)や、子育てストレスならばママ友と話すなどは、話すことで脳の思考の場所が広がって、ストレスに対するいい解決策が見つかったり、イライラがおさまったりという効果があります。
読んで語り合う(読み聞かせ)には読んでいる人自身や聞いている人が声に癒される効果、読書には脳をリラックスさせ、緊張をほぐす効果があるそうですよ。ストレス解消をしてお母さんのこころが軽くなると、周りにも余裕をもって接することができます。
たくさんのストレス解消法を持っておき、その時々で使い分けて、家の中になるべくストレスがない状態を作りましょう。思春期の子育ては、今までの子育てと考え方を変える必要があるため、お母さんにかなりの負担がかかります。お母さんのこころが安定していること、これが子育ての変革の時期にはとっても重要なのです。
こころを元気にして毎日のお子さんの状態に左右されない、お母さんになりましょう!」