また今日も「疲れた…」って言ってる
夜9時、リビングで宿題をしているわが子の様子を見ると、ペンが止まってぼーっとしている。「疲れた…」とため息をつく姿を見ると、親としては「何か食べさせてあげたいけど、何がいいんだろう?」と悩みますよね。
実は私も塾から帰ってきて夜遅くまで勉強する息子に、チョコレートやスナック菓子を渡していたんです。でも、一時的に元気になるものの、すぐにまた「眠い…」と集中力が切れてしまう。
そこで栄養士の友人に相談したり、様々な本を読んで分かったことがあります。**勉強で疲れた脳には、適切な栄養補給が必要**だということ。そして、食べ物の選び方次第で、集中力の持続時間が大きく変わるんです。
この記事では、実際に私が試してわが子の集中力が明らかに変わった食べ物を7つご紹介します。コンビニやスーパーで手軽に買えるものばかりなので、今日からすぐに実践できますよ。
勉強で疲れた時、脳は何を欲しがっているの?
食べ物の紹介の前に、少しだけ知っておいていただきたいことがあります。それは「勉強で疲れた脳が本当に必要としているもの」です。
脳は体重の約2%しかないのに、全身のエネルギーの約20%を消費する大食漢。特に集中して勉強している時は、普段以上にエネルギーを使っています。
脳が疲れた時に必要なのは:
– **ブドウ糖**:脳の唯一のエネルギー源
– **ビタミンB群**:糖質を効率よくエネルギーに変える
– **DHA・EPA**:記憶力や判断力をサポート
– **トリプトファン**:集中力を高めるセロトニンの材料
ただし、ここで注意点が。糖質だけをとると血糖値が急上昇して、その後急降下します。すると余計に眠くなったり、イライラしたりするんです。これが「チョコを食べてもすぐ疲れる」理由でした。
大切なのは、**血糖値を緩やかに上げて、持続的にエネルギーを供給できる食べ物**を選ぶこと。それでは、具体的に見ていきましょう。
【7選】勉強疲れた時におすすめの食べ物
1. バナナ|脳のエネルギー補給に最適
私が一番おすすめしたいのがバナナです。息子が「疲れた」と言った時、バナナ1本渡すだけで15分後には集中力が戻っているのが分かります。
**おすすめポイント:**
– すぐにエネルギーになる果糖と、持続するでんぷんの両方を含む
– ビタミンB6が豊富で、脳の働きをサポート
– トリプトファンも含み、集中力アップ
– 皮をむくだけで食べられる手軽さ
**与え方のコツ:**
中サイズのバナナ1本が目安。夜遅い時間なら半分でもOK。小腹も満たされるので、「お腹空いた」と勉強が中断されることも減りますよ。
2. ナッツ類(アーモンド・くるみ)|持続的なエネルギー源
塾のお弁当に小袋を入れておくと、休憩時間に食べて後半の授業も集中できると息子が言っています。
**おすすめポイント:**
– 良質な脂質で血糖値が安定
– ビタミンEが脳の血流を改善
– くるみにはDHAの材料となるα-リノレン酸が豊富
– よく噛むことで脳が活性化
**与え方のコツ:**
アーモンドなら10粒程度、くるみなら3〜4個が適量。食べ過ぎはカロリーオーバーになるので、小分けパックが便利です。無塩・素焼きのものを選びましょう。
3. ヨーグルト|脳腸相関で集中力アップ
意外かもしれませんが、腸内環境と脳の働きは密接に関係しています。ヨーグルトは「第二の脳」と言われる腸を整えてくれます。
**おすすめポイント:**
– 良質なタンパク質で満足感
– 腸内環境を整え、セロトニン生成をサポート
– カルシウムでイライラ軽減
– 消化に負担がかからない
**与え方のコツ:**
無糖ヨーグルトにハチミツやバナナを加えると、栄養価アップ。夜食としても胃に優しいので、寝る前の勉強にもおすすめです。
4. チーズ|タンパク質で満足感と集中力
冷蔵庫に常備しておけば、すぐに出せる便利さが魅力。一口サイズのチーズは子どもも食べやすいですね。
**おすすめポイント:**
– 良質なタンパク質が脳の神経伝達物質の材料に
– チロシンが集中力・やる気をサポート
– カルシウムで神経の興奮を抑える
– 腹持ちが良く、空腹による集中力低下を防ぐ
**与え方のコツ:**
プロセスチーズなら1〜2個。カマンベールなら1/6程度。全粒粉クラッカーと一緒に出すと、糖質も補給できてバランスが良くなります。
5. ダークチョコレート|適度な糖分とポリフェノール
「チョコはダメって言ったのに!」と思われたかもしれません。でも、カカオ70%以上のダークチョコレートは別格なんです。
**おすすめポイント:**
– 適度な糖分で素早くエネルギー補給
– カカオポリフェノールが脳の血流を改善
– テオブロミンが集中力・記憶力をサポート
– 少量で満足感がある
**与え方のコツ:**
1〜2かけら(10〜20g)程度に。ミルクチョコレートは糖分が多すぎるので、必ずカカオ70%以上を選びましょう。最初は苦いと感じるかもしれませんが、慣れると「これの方が集中できる」と子ども自身が言うようになりますよ。
6. ドライフルーツ|自然な甘さで満足感
レーズン、プルーン、デーツなど、種類も豊富。ナッツと一緒に小皿に盛ると、見た目も可愛くて子どもも喜びます。
**おすすめポイント:**
– 自然な糖分で血糖値が緩やかに上昇
– 鉄分が豊富で、脳への酸素供給をサポート
– 食物繊維で腸内環境改善
– よく噛むことで満腹中枢を刺激
**与え方のコツ:**
一握り程度(20〜30g)が目安。砂糖不使用のものを選びましょう。デーツは特に栄養価が高く、「天然のキャンディー」と呼ばれるほど甘いので、甘いもの好きなお子さんにおすすめです。
7. おにぎり(小さめサイズ)|しっかりエネルギー補給
「さすがにおにぎりは重いのでは?」と思われるかもしれませんが、夕食から時間が経っていて本格的にお腹が空いている時は、おにぎりが最適です。
**おすすめポイント:**
– お米の糖質が持続的なエネルギー源に
– 具材で栄養バランスを調整できる
– 満足感が高く、空腹で勉強が手につかない状態を防ぐ
– 温かいと気持ちもほっとする
**与え方のコツ:**
コンビニおにぎりの半分程度のミニサイズで。具材は鮭(DHAが豊富)、梅(クエン酸で疲労回復)、おかか(鉄分)がおすすめ。玄米や雑穀米にすると、ビタミンB群も摂れてさらに良いですね。
与えるタイミングと量の目安
食べ物を選ぶのと同じくらい大切なのが、「いつ、どれくらい」与えるか。私が失敗から学んだポイントをお伝えします。
**タイミング:**
– 勉強開始から60〜90分後(集中力が切れ始める頃)
– 食事から2時間以上経っている時
– 子どもが「疲れた」「お腹空いた」と言った時
**量の目安:**
夕食後の夜勉強なら、100〜150kcal程度に抑えましょう。これは、バナナ1本、またはナッツ10粒とヨーグルト1個程度です。与えすぎると消化にエネルギーを使ってしまい、かえって眠くなります。
**避けたい食べ物:**
– スナック菓子(血糖値の乱高下を招く)
– カフェイン入り飲料(夜の睡眠の質が下がる)
– 油っこいもの(消化に時間がかかる)
まとめ|わが子の様子を見ながら、最適なおやつを見つけよう
「疲れた」と言うわが子に、何を食べさせるか。これは単なるおやつ選びではなく、子どもの学習をサポートする大切な親の役割だと気づきました。
今回ご紹介した7つの食べ物は、どれも我が家で実際に効果を感じたものばかり。特にバナナとナッツ、ダークチョコレートは冷蔵庫と引き出しに常備するようになりました。
最初は「こんなので本当に変わるの?」と半信半疑でしたが、2週間ほど続けると、息子から「最近、夜の勉強が楽になった気がする」と言われたんです。その言葉を聞いた時、親としてできることをしてあげられた実感がありました。
お子さんによって好みも体質も違います。まずは今日、この中から1つ試してみてください。そして、お子さんの様子を観察しながら、「うちの子にはこれが合ってる」というベストな食べ物を見つけていきましょう。
勉強を頑張るわが子の小さなサポート役として、適切な食べ物を味方につけてくださいね。きっと、お子さんの集中力と笑顔が増えるはずです。

