「塾に通わせるお金の余裕はないけど、内申点だけはちゃんと取ってほしい」。そう思ったこと、一度はありますよね。
実は、内申点を上げるために塾は必須じゃありません。教科書だけをきちんと使いこなして、内申点をしっかり伸ばしている子は珍しくないんです。今日は、その理由と、今夜から家庭でできる具体的なやり方をお話しします。
なぜ「教科書だけ」で内申点が上がるのか
まず知っておいてほしいのは、定期テストは教科書の範囲からしか出ないということです。当たり前のようですが、これを意識できている家庭は意外と少ない。
学校の先生は教科書に沿って授業を組み立て、そこからテストを作ります。塾のテキストは受験本番を見据えた応用問題が中心で、実は定期テスト対策としては教科書のほうが的中率が高いんです。
しかも内申点は、テストの点数だけで決まるわけじゃありません。授業態度、提出物、小テストの結果、こうしたものも全部含まれます。そしてこれらは全部、教科書を軸にした日々の授業の中で評価されている。つまり教科書をきちんと使いこなすこと自体が、そのまま内申点対策になるわけです。
塾のテキストと教科書、実はゴールが違う
塾のテキストは応用力をつけるためのもの。一方、定期テストは基本の理解度を測るためのものです。
応用問題ばかり解いていると、逆に基本の抜け漏れに気づけないことがあります。「難しい問題は解けるのに、教科書レベルの基本問題でミスをする」というのは、実はよくあるパターンなんです。うちの子に限って、と思うかもしれませんが、これは能力の問題ではなく、練習している場所が違うだけなんですよね。
家庭でできる「教科書だけ勉強法」
では具体的に何をすればいいのか。特別な教材を買う必要はありません。今ある教科書とノートだけで十分です。
**1. 音読で「わかったつもり」を防ぐ**
教科書を声に出して読ませてみてください。黙読だと、実は理解が甘い部分をさらっと飛ばしてしまいがちです。でも音読だとごまかせません。つっかえるところ、意味が取れずに詰まるところ、そこが理解の穴です。
「ここ、もう一回読んでみて」と声をかけるだけで、子ども自身も自分の弱点に気づきやすくなります。5分でいいので、寝る前の習慣にしてしまうのもおすすめです。
**2. 章末問題は3周する**
教科書の章末問題、実はテストにそのまま近い形で出ることが多いんです。1回解いて終わりではなく、最低3周させてください。
– 1周目:普通に解く。わからないところに印をつける
– 2周目:印をつけた問題だけ解き直す
– 3周目:テスト前日にもう一度全部解く
大事なのは、答え合わせをして終わりにしないこと。「なぜ間違えたのか」を子ども自身に言葉で説明させてみてください。ここで説明できないなら、まだ理解できていない証拠です。
**3. 教科書の言葉でノートを作り直す**
先生の板書をそのまま写すだけのノートは、実はあまり内申点に効きません。それより、教科書の太字や重要語句を、自分の言葉でまとめ直す作業のほうが効果的です。
例えば理科なら「なぜそうなるのか」を一文で説明できるように書き換える。社会なら年号と出来事をセットで書き出す。この作業自体が、テスト前の最強の復習教材になります。
**4. テスト2週間前からは教科書だけに絞る**
塾に通っていない子は、この時期に焦って問題集を買い足したくなるかもしれません。でも実はここで教科書に立ち返るほうが得点につながりやすいんです。範囲が絞られている分、抜け漏れを潰す作業に集中できます。
親がやりがちなNG行動と、その言い換え
ここまで方法を紹介してきましたが、実はやり方以上に大事なのが、親の声かけです。せっかく子どもが頑張っていても、親の一言でやる気が消えてしまうことは本当によくあります。
例えば「なんでこんな簡単な問題もできないの」。この言葉、つい口から出てしまいますよね。でも子ども本人からすると、簡単だと思われていること自体がプレッシャーになります。「ここまでできてるね、あとはこの部分を見直してみようか」。同じ指摘でも、こう言い換えるだけで受け取り方はまったく違います。
もう一つよくあるのが、テストの点数が悪かったときに、すぐ塾を検討し始めるパターンです。焦る気持ちはよくわかります。でも塾に入れる前に、まず家庭学習のやり方そのものを見直すほうが、実は近道だったりします。塾は「学校の授業についていけない」ときの手段の一つであって、「点数が下がった=塾」と短絡的に結びつける必要はありません。
そしてもう一つ。テストの点数だけを見て一喜一憂してしまうこと。80点だったとき、その80点までのプロセス——毎日どれだけ教科書に向き合ったか、そこをちゃんと見てあげてください。結果だけを評価されると、子どもは「結果が出ないなら頑張っても意味がない」と思ってしまいます。
よくある失敗例とその対処法
家庭で教科書勉強法を試してみた家庭からよく聞く失敗パターンと、その対処法をまとめておきます。
**失敗例1:教科書を読むだけで満足してしまう**
音読やノート作りをしても、それだけで「勉強した気」になってしまうケースです。インプットだけで終わると、テストで出力できません。対処法として、必ず章末問題や簡単な小テストでアウトプットの機会を作ってください。「読んだら解く」をワンセットにする意識が大事です。
**失敗例2:親が丸付けをして終わらせてしまう**
忙しいとつい親が丸付けをして、「ここ間違ってるよ」で終わらせてしまいがちです。でもこれだと子どもは間違いの理由を自分で考える機会を失います。丸付けのあとに「なんで間違えたと思う?」と一言聞くだけで、理解の定着度が変わってきます。
**失敗例3:テスト前日に一夜漬けで教科書を開く**
これも本当によくあるパターンです。前日に慌てて教科書を開いても、範囲が広すぎて手が回りません。テスト2週間前から、教科書の章立てをもとに簡単な計画表を一緒に作ってみてください。「今日は2章まで、明日は3章」というふうに、小さく区切るだけで負担感がかなり減ります。
まとめ
塾に通わせなくても、内申点は十分に上げられます。大事なのは、教科書という一番身近な教材を、どれだけ丁寧に使い倒せるかということです。
今日からできることは、そんなに難しくありません。今夜、子どもと一緒に教科書を開いて、今日の授業でやったページを音読してみる。それだけで十分な第一歩です。
そして声をかけるときは、できていないところを指摘するより先に、できているところを一つ見つけてあげてください。それだけで、子どもの教科書に向かう姿勢は少しずつ変わっていくはずです。
