「うちの子、数学だけどうしても成績が上がらなくて…」
こんな悩み、抱えていませんか?毎日勉強しているはずなのに、テストの点数は伸び悩み。塾にも通わせているのに、なぜか数学だけパッとしない。もしかして数学のセンスがないのかな?なんて不安になってしまいますよね。
でも、安心してください。実は数学の成績が上がらないのには、明確な原因があるんです。そして、その原因さえ分かれば、適切な対策で必ず成績は上がります。才能やセンスの問題ではありません。
この記事では、中学生の数学の成績が上がらない代表的な5つの原因と、それぞれに対応した具体的な勉強法をお伝えします。
今日からすぐに実践できる内容ばかりなので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
**基礎計算力が不足している**
●基礎が抜けていると応用問題は解けない
数学の成績が上がらない最大の原因、それは「基礎計算力の不足」です。小学校の算数や中1の計算がしっかり身についていないと、どんなに頑張っても中2、中3の内容は理解できません。数学は積み重ねの科目だからです。
例えば、方程式の文章題を解くとき、式を立てるところまではできても、計算ミスで答えが合わない。これ、よくあるパターンですよね。でもこれは「文章題が苦手」なのではなく、「計算が正確にできていない」ことが本当の原因なんです。
特に分数の計算、負の数の計算、文字式の計算。この3つが曖昧だと、中学数学全体がガタガタになってしまいます。土台がしっかりしていないのに、その上に家を建てようとしているようなものですね。
●基礎計算力を鍛える具体的な方法
基礎計算力を上げるには、毎日10分でいいので「計算練習」の時間を作りましょう。市販の計算ドリルを使って、タイマーで時間を計りながら解くのがおすすめです。スピードと正確さの両方を意識することが大切です。
間違えた問題は、なぜ間違えたのかを必ず確認してください。単なる計算ミスなのか、やり方自体が分かっていないのか。原因によって対策が変わります。やり方が分かっていない場合は、その単元に戻って復習が必要です。
また、計算アプリを活用するのも効果的。ゲーム感覚で楽しみながら計算力が鍛えられます。通学時間やちょっとしたスキマ時間を使えば、無理なく続けられますよ。
●どこまで戻れば良いか分からない時
「基礎が大事なのは分かったけど、どこまで戻ればいいの?」って思いますよね。簡単な判断基準があります。中1の最初の単元(正負の数)の問題集を解いてみて、8割以上正解できなければ、そこから復習スタートです。
プライドが邪魔して「今さら中1の内容なんて…」と思うかもしれません。でも、ここが一番大事。急がば回れ、です。1ヶ月しっかり基礎固めをするだけで、その後の伸びが全然違ってきます。
学校の先生に相談すれば、どの単元が弱いか診断してもらえることもあります。恥ずかしがらずに聞いてみましょう。先生たちは、素直に相談してくる生徒を応援したくなるものですよ。
**解法パターンの暗記に頼りすぎている**
●数学は「理解」が命
「この問題はこの解き方」って、パターンを覚えて解いていませんか?実はこれ、数学の成績が上がらない大きな原因の一つなんです。パターン暗記だけでは、問題の出され方が少し変わっただけで対応できなくなってしまいます。
定期テストでは何とかなっても、実力テストや入試問題になると全然解けない。これは典型的な「パターン暗記型」の症状です。数学は「なぜそうなるのか」という理屈を理解することが何より大切なんです。
例えば、一次関数の問題。「2点が分かっていたら連立方程式を作る」と覚えているだけでは不十分。なぜ連立方程式なのか、他に解き方はないのか、グラフとの関係はどうなっているのか。こういった「理解」が必要です。
●理解を深める勉強法
理解を深めるには、「人に説明できるか」を基準にしてください。友達や家族、ぬいぐるみでもOK。その問題の解き方を、なぜそうするのか理由も含めて説明してみましょう。説明できないところが、理解できていないところです。
また、同じ問題を「違う解き方」で解いてみるのも効果的。一つの問題に対して複数のアプローチがあることを知ると、数学の面白さが見えてきます。そして、応用力も確実に上がります。
教科書の「例題」を侮ってはいけません。教科書の例題には、その単元の本質が詰まっています。問題集をやる前に、まず教科書の例題を完璧に理解する。これだけで数学力は大きく変わりますよ。
●「なぜ?」を大切にする習慣
数学の問題を解くとき、常に「なぜ?」と問いかける習慣をつけましょう。「なぜこの公式を使うのか」「なぜこの手順で解くのか」「なぜこの答えになるのか」。この癖がつくと、数学的思考力が育ちます。
答えが合っていても、理由が説明できなければ本当の意味で理解したとは言えません。逆に、答えを間違えても、考え方が合っていれば次につながります。結果だけでなく、プロセスを大切にしてください。
最初は時間がかかりますが、この習慣が身につくと、初見の問題でも「こう考えればいいかな」と推理できるようになります。これが本物の数学力です。
**問題演習の量が圧倒的に足りない**
●知識を定着させるには反復が必須
「授業は分かるのに、テストになると解けない」という悩み、よく聞きます。これは単純に「問題演習の量が足りない」ことが原因です。分かると解けるは、全く別物なんですね。
スポーツで例えると分かりやすいでしょう。テニスのフォームを頭で理解しても、実際に何百回も素振りをしなければ、試合で打てるようにはなりません。数学も同じ。理解した後、手を動かして問題を解く練習が必要なんです。
特に、同じような問題を繰り返し解くことが重要です。1回解いただけでは、知識は定着しません。最低でも3回は同じ問題を解きましょう。1回目は理解、2回目は定着、3回目は完全マスター、というイメージです。
●効果的な問題演習の進め方
問題演習をするときは、まず「基本問題」を完璧にすることから始めましょう。教科書の章末問題や、問題集の基本レベルです。ここを飛ばして応用問題に手を出しても、時間の無駄になってしまいます。
基本問題を解くときのコツは、「見た瞬間に解法が浮かぶ」レベルまで繰り返すこと。考え込まずにスラスラ解けるようになったら、基本は完成です。この段階を経てから、応用問題に進みましょう。
間違えた問題には必ずチェックマークをつけて、後で解き直すようにしてください。間違えた問題こそが、あなたの弱点であり、宝物です。そこを克服すれば、確実に成績は上がります。
●毎日コツコツが最強の勉強法
問題演習は、週末にまとめてやるより、毎日少しずつの方が圧倒的に効果があります。1日30分でいいので、数学の問題を解く時間を作りましょう。習慣化することが大切です。
「今日は疲れたから明日まとめてやろう」は、数学には通用しません。毎日触れることで、数学的な感覚が研ぎ澄まされていきます。楽器の練習と同じで、間を空けると感覚が鈍ってしまうんです。
部活で忙しくても、30分なら確保できるはず。朝15分、夜15分に分けてもOK。スキマ時間を活用して、毎日数学に触れる習慣を作りましょう。これが成績アップの最短ルートです。
**質問や確認をせずに放置している**
●分からないまま進むのが最悪のパターン
「ここ、よく分からないけど、まあいいや」と流していませんか?これ、絶対にNGです。数学は積み重ねの科目なので、分からないところを放置すると、後でどんどん分からなくなっていきます。
分からないことを恥ずかしいと思う必要はありません。むしろ、分からないことを分からないと認識できているのは素晴らしいことです。問題は、それを放置してしまうこと。小さな疑問が、大きな苦手分野に育ってしまいます。
特に中学数学は、すべての単元が繋がっています。1年生の方程式が分からなければ、2年生の連立方程式は解けません。2年生の一次関数が分からなければ、3年生の二次関数は理解できません。だからこそ、その場で解決することが大切なんです。
●質問する勇気を持とう
「こんなこと聞いたら馬鹿にされるかな」なんて心配、いりません。先生たちは質問されることが嬉しいんです。質問は「真剣に授業を聞いている証拠」だからです。むしろ、質問しない方が心配されます。
質問するときは、「ここが分かりません」ではなく、「ここまでは分かったんですが、この先が分かりません」と具体的に伝えましょう。どこまで理解できているかを明確にすると、先生も説明しやすくなります。
友達に聞くのもいい方法です。同じ目線で説明してくれるので、理解しやすいことも多いんです。そして、教える側の友達にとっても、説明することで理解が深まるので、お互いにメリットがあります。
●学習記録をつけて疑問を可視化
ノートの端に「?マーク」をつける習慣をつけましょう。授業中や問題を解いているとき、少しでも疑問に思ったところにマークします。そして、その日のうちに解決する。これを習慣にすると、分からないことが積み重ならなくなります。
また、「質問ノート」を作るのもおすすめ。疑問に思ったことをメモしておいて、先生に質問するときに使います。聞き忘れも防げますし、後で見返すと「こんなことで悩んでたんだ」と成長を実感できますよ。
オンライン学習サービスを活用するのも一つの手です。24時間質問できるサービスや、分かりやすい解説動画が見られるアプリもあります。自分に合った方法で、疑問を即座に解決する環境を作りましょう。
**定期テスト後の復習をしていない**
●テストは終わってからが本番
定期テストが終わると、「やった!終わった!」と解放感でいっぱいになりますよね。気持ちは分かります。でも、ちょっと待ってください。実は、テストが終わった後こそが、成績アップの最大のチャンスなんです。
テストは「何が分かっていないか」を教えてくれる最高の教材です。間違えた問題は、あなたの弱点そのもの。ここを放置すると、次のテストでも同じミスを繰り返します。そして、入試でも同じところで躓きます。
「もう終わったことだし」と思わずに、テストが返ってきたら必ず復習しましょう。むしろ、テスト前の勉強より、テスト後の復習の方が大切だと言っても過言ではありません。ここをやるかやらないかで、成績の伸びが大きく変わります。
●テスト直しの効果的なやり方
テストが返ってきたら、その日のうちに全問解き直しましょう。記憶が新しいうちにやることが重要です。時間が経つと、「なんでこんな答えを書いたんだろう」と自分でも分からなくなってしまいます。
間違えた問題は、3つのタイプに分類しましょう。「ケアレスミス」「やり方は分かっていたけど計算ミス」「そもそも理解していない」の3つです。それぞれ対策が違うので、分類することが大切なんです。
ケアレスミスは、次から気をつければOK。計算ミスは、計算練習が必要。理解していない問題は、教科書に戻って基礎から学び直しです。こうして分析すると、何をすればいいか明確になりますよね。
●解き直しノートを作ろう
「テスト直しノート」を一冊用意することをおすすめします。間違えた問題を貼るか写して、正しい解き方を隣に書く。そして、なぜ間違えたのか、次はどうすれば良いかをメモします。
このノートは、次のテスト前の最強の教材になります。自分が間違えやすいポイントがまとまっているわけですから、これ以上効率的な復習教材はありません。実際、成績が良い子ほど、このノートを大切にしています。
定期テストだけでなく、問題集で間違えた問題も同じノートに記録していくと、自分だけのオリジナル弱点克服ノートが完成します。入試前にこのノートを見返せば、自分の苦手が一目瞭然。効率的に復習できますよ。
●間違いから学ぶ姿勢
「間違えるのは恥ずかしい」と思っていませんか?でも、間違いは成長のチャンス。むしろ、間違えることで「ここを勉強すれば伸びる」という道しるべが見えるんです。前向きに捉えましょう。
同じ問題を2回間違えたら要注意です。本当に理解できていない証拠なので、先生や塾の先生に質問して、徹底的に理解するまで取り組んでください。3回目は絶対に正解できるように、しっかり復習しましょう。
テストの点数に一喜一憂するのではなく、「このテストから何を学べるか」という視点を持つことが大切です。この考え方ができるようになると、テストが怖くなくなり、むしろ自分を成長させてくれる味方だと思えるようになりますよ。
**まとめ**
ここまで、中学生の数学の成績が上がらない5つの原因と、その解決法をお伝えしてきました。改めて整理すると、①基礎計算力の不足、②パターン暗記への依存、③問題演習量の不足、④疑問の放置、⑤テスト後の復習不足、この5つでしたね。
どれか一つでも当てはまるものがあったでしょうか?もし「これ、うちの子だ!」と思ったなら、今日から対策を始めてください。すべてを一度に改善しようとしなくても大丈夫。一つずつ、できることから始めましょう。
特におすすめなのは、まず「毎日10分の計算練習」と「テスト直しノート」の2つから始めることです。この2つは比較的取り組みやすく、効果も実感しやすいので、続けやすいんです。
数学の成績が上がらないのは、決して能力やセンスの問題ではありません。正しいやり方で、正しい努力をすれば、必ず成績は上がります。今まで頑張ってきたのに結果が出なかったのは、方向性が少しズレていただけなんです。
数学は、分かるようになると本当に面白い科目です。パズルを解くような楽しさがあります。最初は大変かもしれませんが、コツコツ続けていけば、必ず「あ、分かった!」という瞬間が訪れます。その瞬間の喜びを、ぜひ味わってほしいと思います。
親御さんができることは、焦らせず、比較せず、小さな成長を一緒に喜ぶことです。「今日は10分頑張ったね」「前より計算が速くなったね」そんな声かけが、お子さんの自信とやる気につながります。
この記事が、数学で悩んでいるお子さんとご家族の、少しでもお役に立てれば嬉しいです。数学の成績アップは、正しい方法で取り組めば必ず実現できます。諦めずに、一歩ずつ前に進んでいきましょう。応援しています!