小学生 友達作り 苦手 低学年でも大丈夫!親ができる見守り方の正解

 「今日、学校で誰と遊んだの?」
 「うーん、一人で図書室にいたよ」

 お子さんからこんな返事が返ってきたら、胸がチクリと痛みますよね。

 入学前は「小学校に行ったら友達100人できるかな」なんて歌っていたけれど、現実はそう簡単ではありません。特に低学年のうちは、まだ自分から声をかけるのが苦手だったり、クラスの輪に入りそびれてしまったりすることも珍しくありません。

 「もしかして、うちの子はコミュニケーション能力が低いんじゃ…」
「このまま高学年になっても一人ぼっちだったらどうしよう」

 そんな不安で押しつぶされそうになっているお母さん、お父さん。
まず最初にお伝えしたいのは、**「低学年のうちは、友達作りが苦手でも全く問題ない」**ということです。

 焦って無理やり友達を作らせようとすると、かえって子供を追い詰めてしまうこともあります。この記事では、低学年の子供たちのリアルな対人関係の事情と、親だからこそできる「正解の見守り方」について、具体的なステップで解説していきます。

 これを読み終わる頃には、肩の荷が下りて、お子さんのペースを愛おしく思えるようになっているはずです。

なぜ低学年で「友達作り」につまずくのか?

 「どうして他の子はすぐに仲良くなれるのに、うちの子は…」と比べてしまう前に、まずは低学年特有の「友達関係の仕組み」を知っておきましょう。これを知るだけで、見え方がガラリと変わります。

1. 「並行遊び」から「協同遊び」への過渡期だから
 実は、小学校1〜2年生までは、幼児期からの「並行遊び(同じ場所にいるけど、それぞれ別のことをして遊ぶ)」の延長線上にいる子がたくさんいます。

 大人から見ると「一人でポツンとしている」ように見えても、子供本人は「みんなの近くで自分の好きなことをしている」だけで、寂しさを感じていないケースが非常に多いのです。

 この時期は、集団でルールのある遊び(ドッジボールや鬼ごっこなど)をする「協同遊び」へと移行する練習期間。ペースには個人差があって当たり前なのです。

2. 「気の合う友達」を探している最中
 保育園や幼稚園では、先生が「みんなで遊びましょう」と仲を取り持ってくれました。でも小学校は自由です。

 「誰とでも仲良く」というのは学校の目標ですが、現実には「気が合う・合わない」がはっきりしてきます。慎重なお子さんは、ガツガツと誰彼構わず声をかけるのではなく、**「自分と波長が合う子」をじっくり観察して探している段階**かもしれません。それは「苦手」なのではなく、「慎重で思慮深い」という長所なのです。

 

親がやってはいけない「3つのNG行動」

 お子さんを心配するあまり、良かれと思ってやっていることが、実は子供にとってプレッシャーになっていることがあります。まずはこの3つを「やめる」ことから始めましょう。

NG①:「今日は誰と遊んだの?」と毎日聞く
 これ、つい聞いてしまいますよね。でも、友達作りが苦手な子にとって、この質問は**「今日は友達と遊べたかどうかの尋問」**に聞こえてしまいます。

 「一人で遊んだ」と言うと親が悲しそうな顔をする。それが分かっているから、子供は嘘をついたり、口を閉ざしたりするようになります。学校から帰ってきたら、まずは「お帰り!暑かったでしょ?」など、友達関係以外の話題で迎えてあげてください。

 NG②:「〇〇ちゃんに声をかけてみたら?」と指示する
 親が特定の友達を指定して誘導するのは避けましょう。子供には子供の「相性」や「タイミング」があります。

 また、親同士が仲が良いからといって、子供同士も気が合うとは限りません。無理に遊ばせようとすると、学校での居心地が悪くなってしまうこともあります。

NG③:先生や相手の親にすぐ相談する
 「うちの子が仲間に入れてもらえていないようで…」とすぐに介入するのは待ちましょう。いじめの疑いがある場合は別ですが、単に「遊ぶ約束ができない」レベルであれば、それは子供自身が乗り越えるべき課題です。親が先回りして道を作ってしまうと、子供は「自分で解決する力」を育むチャンスを失ってしまいます。

 

これが正解!親ができる「3ステップのサポート」

 では、親はどうすればいいのでしょうか?
キーワードは**「家を安全基地にする」**ことと、**「スモールステップの練習」**です。

ステップ1:家での「エネルギー充填」を最優先に
 学校という集団生活の中にいるだけで、内向的なお子さんは莫大なエネルギーを消費しています。
 「学校では一人でも、家に帰ればお母さん(お父さん)が話を聞いてくれる」。この安心感さえあれば、子供は自己肯定感を保てます。

 「友達がいなくても、あなたはあなたのままで素晴らしい」というメッセージを、言葉や態度で伝え続けましょう。家が安全基地であれば、子供はいつか外の世界へ冒険に出る勇気を蓄えられます。

ステップ2:具体的な「セリフ」を練習する
 「友達作りが苦手」な子の中には、単に**「なんて声をかければいいか分からない」**というパターンが多くあります。

 家で、ロールプレイングゲームのように練習してみましょう。

* 「入れて」と言うのが恥ずかしい時 → **「何してるの?って見てるだけでもいいよ」**
* 断られたらどうしようと怖い時 → **「もしダメって言われたら、『わかった、またね』って言えばいいだけだよ」**

 このように、「断られた時の逃げ道」までセットで教えてあげると、子供の恐怖心はグッと下がります。「『その消しゴムいいな』って言うだけでも会話になるよ」といった、小さなきっかけ作りを教えてあげるのも効果的です。

ステップ3:「一人の時間」を肯定する
 これが最も重要かもしれません。
「一人で本を読んでいること」は悪いことではありません。「自分一人でも楽しめる力(孤独を楽しむ力)」は、大人になってからも役立つ素晴らしい才能です。

 「一人で図書室にいたの? いろんな本が読めてよかったね!」
「虫の観察をしていたの? すごい発見があった?」

 親が「一人の時間」をポジティブに捉えて返答することで、子供は「一人でいる自分」を惨めに思わなくなります。**自分を好きでいられる子は、自然と周りに人が集まってくるものです。**

 

ケース別:こんな時はどうする?Q&A

 ここでは、よくある具体的な悩みについてお答えします。

Q. 特定の友達に執着してしまって、その子がいないと不安がる
**A. 「その子以外はダメ」ではなく「その子が一番」と捉える**
低学年のうちは、特定の一人と深く狭く付き合うタイプもいます。その相手が休んだ時に不安になるなら、「今日は〇〇ちゃんお休みか。じゃあ今日は一人でゆっくり過ごすチャンスだね」と切り替える手助けをしてあげましょう。高学年になるにつれ、自然と視野は広がります。

Q. 学校に行きたくないと言い出した
**A. 「友達がいないから」が理由なら、休ませつつ先生と連携を**
単に「疲れた」ではなく、孤独感が強くて登校しぶりが出ている場合は、担任の先生にこっそり相談しましょう。「休み時間に先生から簡単な係の仕事を頼んでもらう」「席替えで話しやすい子の隣にしてもらう」など、自然な形でクラスに関われるよう配慮してもらうだけで、劇的に改善することがあります。

 

まとめ:友達の数は、幸せの数じゃない

 低学年の友達作りについて、親の心構えと具体的なサポート方法をお伝えしました。

 最後に、もう一度大切なポイントをまとめます。

1. **低学年は「一人遊び」から「集団」への練習期間。** 焦らなくて大丈夫。
2. **「誰と遊んだの?」の尋問はストップ。** 家を安心できる場所に。
3. **「入れて」などのセリフを家で練習してみる。**
4. **一人の時間を楽しめる才能を褒める。**

 私たちが子供の頃を思い出してみてください。
低学年の頃に毎日遊んでいた友達と、今でもずっと連絡を取り合っていますか? おそらく、顔も思い出せない子の方が多いのではないでしょうか。

 低学年の友達関係は、流動的で、日々変化するものです。
今、友達が少なかったとしても、それはお子さんの未来が暗いことを意味しません。

 大切なのは、**「友達が何人いるか」ではなく、「お子さんが自分自身を好きでいられるか」です。**

 「一人でも平気だし、友達ができたらもっと楽しいかも」。
それくらいの軽い気持ちで構えていられるよう、まずはお母さん、お父さんが「大丈夫!」とドーンと構えていてあげてください。

 その温かい見守りが、お子さんの背中を一番強く押してくれるはずです。